トーク配信アプリ「Radiotalk」、毎日放送系のMBSイノベーションドライブから約1億円を調達し業務提携

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左から:XTech 代表取締役 西條晋一氏、Radiotalk 代表取締役 井上佳央里氏、MBS イノベーションドライブ代表取締役 日笠賢治氏、毎日放送 髙本慧氏
Image credit: Radiotalk

スタートアップスタジオの XTech(クロステック)は今年3月、トーク配信アプリ「Radiotalk」を運営する子会社 Radiotalk の設立を発表している。Radiotalk は20日、毎日放送などの持株会社 MBS メディアホールディングスの新事業開発子会社 MBS イノベーションドライブから約1億円を資金調達し、業務提携したことを明らかにした。

Radiotalk は、移動中や家事・入浴中など、動画は見られなくても音声なら聞くことができる「耳の可処分時間」に焦点を当てた音声配信プラットフォームだ。現在は XTech が経営権を持つインターネットポータル大手エキサイトで、初の社内ベンチャー制度適用プロジェクトとして、2018年4月に製品版をローンチ。事業の拡大を狙い、今年に入って XTech に事業譲渡され、外部資本の調達や他企業との連携を念頭に独立法人化された。

Radiotalk

Radiotalk はこれまで、MBS ラジオと多くのコラボレーションを行ってきた。2018年8月からは、毎日放送東京支社の高本慧氏がパーソナリティを務める MBS ラジオの番組「あどりぶラヂオ」で、トーカー(Radiotalk で番組を発信するユーザ)が Radiotalk の吹き込んだフリートークを放送する企画を毎月末に実施している。今回の業務提携を通じて、Radiotalk は、毎日放送/ MBS ラジオが持つコンテンツ開発のノウハウやアセットをより一層活用できることになるだろう。

Radiotalk の競合として、THE BRIDGE の読者の頭には Voicy(ボイシー)の名前が浮かぶと思う。Voicy はこれまでにメディア各社を含む複数の企業やエンジェルから資金調達に成功している。スマートスピーカーや Radiko などのラジオ聴取アプリの誕生など、ながら聴取需要の拡大を促すデバイスやアプリは増加の一途をたどっており、メディア各社も従来のラジオリスナーに代わる層の開拓に注力している。今後のボイスメディアスタートアップの隆盛にも注目したい。

<参考文献>

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