「正当に下克上できる世界を作りたい」ーー創業2年で15億円流通、給与即日払い「Payme」がサイバー、ミクシィなどから7億円調達

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2周年を迎えたペイミー創業チーム

ニュースサマリ:給与即日払いサービス「Payme」を運営するペイミーは7月8日、第三者割当増資の実施を公表した。引受先となったのはサイバーエージェントとミクシィ、インキュベイトファンドの3社。調達した資金は7億円で出資比率などの詳細は非公開。インキュベイトファンドは前回の調達ラウンドに引き続き参加した。同社は今年の冬を目処に「Payme」上で稼働する決済プラットフォームの実装を予定している。

ペイミーの創業は2017年7月。飲食店などを中心に人手が不足する業界に「日払い」の選択肢を提供する。通常、企業が日払いを実現しようとすると月次での報酬計算を日次で締める必要があり、人数が多い場合などはその作業が煩雑になる。そこでペイミーでは企業の勤怠データと連携することでその効率化を実現した。

結果、特に人手が不足する飲食チェーンや小売などのサービス事業者のニーズに合致し、これまでの導入企業数は250社を超え、累計流通金額は15億円を突破。導入先の従業員数は12万人に達している。また、日払いの使いすぎを避けるため、利用できる上限はその日に稼いだ金額の70%を上限としている。1000円単位でウェブやスマートフォンアプリから必要な金額の申請が可能。現在、セブン銀行やマネーフォワードなど6社、7つの勤怠・給与システムと連携している。

話題のポイント:注目していた給与即日払いのペイミーが大型の調達です。サイバーエージェントやミクシィ本体出資ということで、期待値の高さも感じられるスキームです。サービス公開当初は融資事業に捉えられかねないモデルということで批判もありましたが、システム自体を変更して課題をクリアしています。

<参考記事>

一方で前払いサービスはその日暮らしの助長につながり、貧困を拡大させるのではという批判も根強くあります。

通常、お仕事をして最初の給与が振り込まれるのは最大で60日後ぐらいが一般的です。これだけみればまあ、それぐらい当然なのだから待てばいいじゃないかと思うかもしれません。一方、世の中を見回すと、終身雇用伝説を含め、働き方・生き方そのものの概念が世代間で大きく偏在し始めています。

つまり、ある年代で当然のように考えられてきた毎月の給与で生活をする、というルールがもう当たり前ではなくなってきているのです。いわば給料日がない世界の到来において、キャッシュフロー自体に多様性が生まれるのであれば、それにあった仕組みが必要になる。

新しいビジネスに挑戦するため、機材を購入するため、1カ月働いてすぐに次のアクションに繋げる。日払いによって広がる可能性は、特に伸び代の大きい若い世代に必要とされるものです。

正当に下克上できる世界を作る。ーー後藤さんは自分の作りたい世界観をこう表現していました。

後藤さん自身も20代の起業家で、彼が以前所属していたCAMPFIREもまた金融包摂(ファイナンシャルインクルージョン)に挑戦するスタートアップです。彼はクラウドファンディングとはまた違った手法で、さらに自分と同じような世代が手にすることのできる金融の仕組みを作りたいと考えているのです。

「ある人にとってはグラミン銀行でも、ある人からすればウシジマくんになる(後藤さん)」。

日払いも未来ある若者が次のチャレンジのために時間を購入すると考えれば未来がありますが、毎日の借金返済に苦しむ人から手数料をむしり取ると表現すればイメージは逆転します。

現在、20名ほどの体制で大型調達を成功させたペイミー。彼らが生み出す新しい世界は挑戦に満ち溢れたものになるのか、それとも苦しい生活を助長するものになるのか。具体的な次の一手に注目しています。

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