あのブラウザ「Opera」がアフリカ市場で拡大、決済軸で生活インフラに

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Image Credit : OPay

ピックアップOpera’s Africa fintech startup OPay gains $120M from Chinese investors

ニュースサマリー:アフリカ市場でフィンテック事業を展開する「OPay (Operapay)」は11月18日、シリーズBラウンドにてSoftbank Asiaやその他中国系投資らから合計1.2億ドルの資金調達を行なったと発表した。

同社はOperaブラウザで有名なOpera社によって設立され、ナイジェリアのラゴスを拠点する企業。ケニアやガーナ、南アフリカ、その他アフリカ諸国でサービス展開するスタートアップである。

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Image Credit: Google Play

話題のポイント:OPayは“パーソナル経済”を謳う総合サービス企業。決済サービス「OPay」を軸に交通・フードデリバリー・ビジネス支援などを提供しています。

同社はOPay以外にローンサービス「OKyash」や資産運用サービス「OWealth」を展開。モバイルアプリから簡単にお金を借りたり、投資自動化ツールを用いて資産運用を行うことが可能です。それだけでなく「ORide」や「Otrike」「OBus」などの交通系サービスも充実。フード・デリバリーサービス「OFood」、ビジネス支援サービス「OPay Agents」を提供するなど事業は非常に多角化しています。

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Image Credit : OBike

OPayアプリから上記サービス全てにアクセス可能であり、Opera社のテクノロジー・サービスがアフリカ地域にて市民の生活・ビジネスインフラとして機能しているといえるでしょう。

事実、ここ4年でOperaブラウザ自体はアフリカ市場において、Google Chromeに次ぎ2番目のシェアを誇るまでに成長しました。市場規模が急拡大するアフリカにおいて、関連企業全体で先行投資を行い、市場シェア獲得に乗り出してきていることがわかります。

Opera社 CEOであり、OPayのチェアマンであるYahui Zhou氏はOPayのアフリカ展開について、以下のようにコメントしています。

OPayは最高のフィンテック・エコシステムとしてナイジェリアやガーナ、南アフリカ、ケニア、その他アフリカ諸国に住む人々を支援しています。私たちはOPayがアフリカ地域の経済に多大な貢献をしているサービスだと自負しており、デジタル時代のビジネスモデルを活用して、ローカル経済を引き続きサポートしていきます。

アフリカ大陸の人口は約12億人、かつ世界で最も銀行口座を持たない人々が存在する市場と言われており、今後こうした層を開拓するべくフィンテック市場がさらに加熱することは間違いありません。一方、プレイヤーの増加により競争が激化していることは事実。その意味でOPayの本調達はシェア獲得を急ぐ一手と言えるでしょう。同社の今後の拡大注目が集まります。

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