CES 2021は完全オンライン化へ

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CES 2020
Image Credit: Dean Takahashi

CES 2021は完全デジタル化される見込みだ。参加者をパンデミックから守る唯一の方法はそれしかないと判断された。

全米民生技術協会(Consumer Technology Association:CTA)が主催するCESは世界最大のテクノロジーショーであり、毎年1月に約18万人をラスベガスに動員する。しかし、CTAのCEOであるGary Shapiro氏はVentureBeatのインタビューに対し、2021年のCESは物理的なイベントを行わない予定だと述べた。CESで大量のプレス、技術愛好家、バイヤーらに次期製品を紹介するマーケティング担当者にとって大打撃となりそうだ。

Shapiro氏によると、出展者、参加者、プレス、技術リーダーがオンライントークやバーチャルミーティングを通じて互いに交流できる予定だという。CTAは1万人以上との話し合いを経てこの決定を下した。Shapiro氏は多くのCEOがパンデミックへの対応を理解したと語っている。

なんとかして1月までに事態が収束しないかと願っていました。しかし、安全なワクチンが1月までに広く入手可能になることはないだろうと予想されます。理事会で焦点となったのは「すべきことは何か?」ということです。私たちは財政的なベストではなく、今すべき正しい行いに基づいて決定を下しました(Shapiro氏)。

Shapiro氏の妻は医師であり、新型コロナウイルスに感染したという。Shapiro氏自身は感染していないが、440万人以上が感染し15万人以上が亡くなった米国の厳しい状況を理解しているという。

ワクチンなしにCESを物理的に開催することは不可能です。CESは主に屋内で行われます。財政的に決断するのなら開催したでしょう。(しかし物理的イベントの中止によって)出展者も参加者も独自に計画を立て、CESと自らのデジタルプレゼンスについて考え直す機会を得ることができます(Shapiro氏)。

何千人もの出展者がすでに登録を済ませており、おそらく数万人の人々で賑わうと予想される。CTAはパンデミックをさらに拡大させる原因を作ることを避けたいとしている。

また、CTAは早期にピボットすべきだと考えた。Shapiro氏はGoogleが従業員の在宅勤務を2021年夏まで続けることを発表したことを挙げた。今夏のウイルスの第二波により、企業や組織らはまだ当面は集まりをもつことは安全ではないと慎重さを強めている。

デジタル化計画

CTAのCEO、Gary Shapiro氏(CES 2020にて)
Image Credit: Dean Takahashi

オンライン化されてもCESの基調講演は行われ、自宅やオフィスなど安全な場所で視聴することができる。50年以上に渡るCESの歴史の中で完全オンライン化されるのは初めてであり、大きな変化となる。CES 2021は2021年1月第1週に開催され、CES 2022は物理・デジタルのハイブリッドイベントとなる予定。

2021の経験を踏まえ、2022はさらに強化したデジタルイベントとラスベガスとのハイブリッドイベントにする計画です(Shapiro氏)。

チームは消毒剤、マスク着用の義務化、検査、物理的なバリアなど感染予防策について多くの時間を費やして検討したそうだ。だが多くの企業が従業員を職場に戻す準備をしているため、検査キットが不足しているとShapiro氏は指摘した。3月に積極的なデジタル拡張に取り組み始めたが、物理的な要素の取りやめにはさらに時間がかかったという(VentureBeatはCESのメディアパートナーであり、筆者はCESに対して物理的イベントの中止を助言した)。

私たちはデジタルイベントの可能性に非常に興奮しています。誰でも参加することができます。テック業界では5G、AI、自動運転車、ドローン、医療テックなど、多くのことが起こっています(Shapiro氏)。

一方でCTAは7月27日、多くの医療・テック企業を招き、テクノロジー開発によって今後のパンデミックに対処することを目的とする「Public Health Tech Initiative」を立ち上げた。

ヘルスケアテクノロジーは多くの成功を収めてきました。このイニシアチブの焦点は、新型コロナウイルス後の世界的な医療危機にどんな計画を立てられるだろうか、ということです(Shapiro氏)。

CES 2020はパンデミックを拡大したのか?

CES 2020への入場を待つ群衆
Image Credit: Jeremy Horwitz/VentureBeat

世界中から18万2,000人以上もの人々が集まったことから、CES 2020が米国での新型コロナウイルス感染拡大の一因になったのではという意見がSNSに上がっているが、CTAの調査によると、ラスベガスで最初に確認された感染例はCESのずっと後、3月だった。

誰も感染源にはなりたくないですから、心配していたことは確かです(Shapiro氏)。

彼は航空会社やホテルは言うまでもなく、CESから収益を得ている多くのベンダーに今回の決定が与える影響について「胸が痛みます」と述べた。彼はCTAと市やベンダーとの間に契約上の問題が発生するかどうかについては明らかにしなかったが、ほとんどの契約には「不可抗力」条項があり、パンデミックのような異常事態のために契約を破ることは可能だとしている。CTAは来週あたりにフォローアップ会見を開く予定だが、結論は明らかだろう。

この場合、安全なイベントを開くことは不可能です(Shapiro氏)。

※本稿は提携するVentureBeat記事の抄訳です

【via VentureBeat】 @VentureBeat

【原文】

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