
Image credit: Uncovered Fund
※この記事は英語で書かれた記事を日本語訳したものです。英語版の記事はコチラから
投資家の寺久保拓摩氏がサブサハラアフリカ(サハラ砂漠以南のアフリカ)のスタートアップを対象にしたファンド「Leapfrog Ventures」の組成を発表してから、早いもので、まもなく3年が経とうとしている。Leapfrog Ventures はその後、「Samurai Africa Fund」と名を変え、運営はサムライインキュベートに引き継がれた。
Leapfrog Ventures(あるいは、Samurai Africa Fund 1号として知られる)が投資活動を終えた後、寺久保氏は新ファンドの設立に動いていたようだ。起業家支援が行き届いていない地域や領域を意味する言葉を冠した「UNCOVERED FUND」は、総額15億円規模で昨年7月に組成された。LP には機関投資家のほか、本田圭佑氏が率いる KSK Angel Fund なども名を連ねているという。
同ファンドが出資するのはルワンダ、ウガンダ、ケニア、タンザニアなど東アフリカのほか、市場として大きいナイジェリアや南アフリカのアーリーステージスタートアップ。償還期限である2030年のアフリカを見据え、リテール、フィンテック、ヘルステック、物流、MaaS、アグリテック・フードテック、スマートシティ分野に注力する。1ショットのチケットサイズは5〜50万米ドル。

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UNCOVERED FUND では既に5社へ出資していることも明らかにした。小売店舗のオフライン・オンライン販売デジタル化を支援する SkyGarden(ケニア)、偽薬判定可能なシステムを使って安全な医薬品の流通インフラを構築する Rxall(ナイジェリア)、東アフリカ諸国の EC ショップで後払決済を実現する LipaLater(ケニア)、西アフリカ版配車サービス Gozem(トーゴ)、デジタル版貨物フォワーダー兼通関手続業者の Send(ナイジェリア)は、先月 AfCFTA(アフリカ自由貿易圏協定)がスタートした中で成長が期待される。
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UNCOVERED FUND 以外にも、日本からアフリカのスタートアップへ投資を行うファンドは増えつつある。前出のサムライインキュベートのほか、Double Feather Partners、Asia Africa Investment & Consulting(AAIC)、スタートアップの資金調達関連サービスで知られるケップルの神先孝裕氏らが GP を務める Kepple Africa Ventures などが投資活動を活発化させている。
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