フリーランス向け報酬先払いサービス提供のyup、シリーズAでデット含め4.5億円を調達——W venturesなどから

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yup のメンバーと、シリーズ A ラウンドに参加された投資家の皆さん。
Image credit: yup

<24日15時更新> 最終段落の記述を一部訂正。

<31日正午更新> ブルー・トパーズに関する記述を一部訂正。

主に個人事業主や小規模法人を対象として、請求書債権を買い取る形(ファクタリング)で報酬即日払いサービス「先払い」を提供する yup は24日、シリーズ A ラウンドで約4.5億円を調達したと発表した。このラウンドのリードインベスターは W ventures が務め、インキュベイトファンド、セブン銀行、AG キャピタル、FFG ベンチャービジネスパートナーズ、會田武史氏(RevComm 代表取締役)が参加した。なお、調達額にはプライベート・デット・ファンドを運営するトパーズ・キャピタルの子会社ベンチャーデットを手がけるブルー・トパーズなど複数金融機関からのデットファイナンスを含んでいる。これは2020年7月のラウンドに続くものだ。

一般的に、ファクタリングサービスを受けるには、信用履歴(クレジットヒストリ)が必要になることが多く、そのためにサービスを受けられるのは、一定期間以上の営業実績のある法人などに限られる。yup は2019年9月からサービスを開始、2年間をかけて独自に開発した与信アルゴリズムの精度を高めることで、貸し倒れリスクの極小化に取り組んできた。割賦販売や貸金事業者は指定信用情報機関に与信情報を照会するるが、ファクタリングサービス提供事業者である yup は自らこのリスクと対峙する必要があったわけだ。ファクタリング与信を専門とする事業者としては、リスクモンスター(東証:3768)などが先行する。

ファクタリングサービスを提供するスタートアップとしては、国内にも給与前払の Payme、「クラウドファクタリング」の OLTA などが存在するが、金額規模や対象ユーザの属性の違いから、yup には直接的な競合にならないという。海外市場を見てみると、この分野には BlueVine(アメリカ)、Fundbox(アメリカ)、MarketFinance(イギリス)、Finiata(ドイツ)、Inwise(エストニア)、InvoiceInterchange(シンガポール)、FundingPro(オーストラリア)、KredX(インド)といったプレーヤーが存在するが、国内には同等のサービスを展開するスタートアップはまだ存在しないと同社は見ている。

yup では今年4月に開催された MUFG デジタルアクセラレータに採択され、この時に提案した請求書をデジタル化する SaaS を開発中だ。この SaaS では、銀行システムはもとより、会計 SaaS などとも連携する予定で、請求を受け取ってから支払うまでの処理の完全代行が可能になる。請求書のデジタル自動化処理サービスでは、LayerX もまた「LayerX インボイス」を発表している。yup ではファクタリングサービスや銀行システム連携の強化で差別化を図ると見られる。

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