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企業が従業員にギフトを贈れる「Giftpack AI」、5.1億円をシード調達——人材定着に効果、世界の1,500社が採用

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Giftpack 創業者兼 CEO の Archer Chiang(江緯宸)氏
Image credit: Giftpack

AI を活用した企業向けギフトプラットフォーム「Giftpack AI」は22日、シードラウンドの成功を発表した。1.1億ニュー台湾ドル(約5.1億円)を調達したこのラウンドは、Chang Hai Lin がリードし、Tech Coast Angels、バイオ医薬品会社の台湾リポソーム社長 George Yeh(葉志鴻)氏 、Christopher Yang 氏、Mike Cooney 氏が参加した。

2022年、Giftpack は AI ビジュアルエンジン技術を導入し、ギフトの選択を支援し、カスタマイズオプションを提供する先駆的な機能を紹介した。今回の資金調達は、この最先端のサービスをさらに洗練させることを目的としている。技術革新の前までは、Giftpack は法人顧客46社にサービスを提供していた。現在ではそれが Google、J.P. Morgan Chase、Meta、ザッポス、eToro、楽天など業界大手を含む1,500社近くに膨れ上がっている。

多くの企業が非効率な贈答に毎年10万米ドル以上を浪費している中、Giftpack はパラダイムを変えつつある。名だたる企業が今、Giftpack に純粋に響くオーダーメイドのギフトをデザインしてもらい、そのようなパーソナライズされたギフトを数秒のうちに世界中に何千と届けている。

今回の資本注入は、Giftpack AI にとって極めて重要な局面を迎えている今、投資家から大きな信任を得たことを意味します。私たちはギフトのあり方を再定義し、思慮深くパーソナライズされたジェスチャーを通じて人々がつながり、感情を表現する方法を形作る態勢を整えています。未来には計り知れない可能性があり、Giftpack はそれを心から受け入れる準備ができています。(Giftpack 創業者兼 CEO の Archer Chiang=江緯宸氏)

Giftpack の効率性について強調するならば、このプラットフォームは従来の方法と比べて贈答プロセスを95%も著しくスピードアップさせる。Giftpackは、ギフトのパフォーマンス、受取人とのインタラクション、重要な ROI 指標を追跡するデータドリブンなインサイトを提供する。

AI を駆使し、贈答プロセスを一変

Giftpack はすぐにカスタマイズサービスを組み込むことができ、企業はロゴを追加してギフトセットをカスタマイズすることができる。
Image credit: Giftpack

私たちは、企業が AI が推奨するギフトをあまり信用していないことに気づきました。(Chiang 氏)

2021年に B2C から B2B にピボットした際、彼は企業がギフトに多くの支出をする法人向けギフト市場の可能性を狙った。しかし、当時は AI 技術への信頼が確立されておらず、Giftpack の国際市場拡大には課題があった。

課題に直面した Giftpack は、まず企業顧客のインタビューを行い、あらゆる情報を収集した。調査を通じて、彼らは市場の可能性を確信した。品質に対する懸念やカスタマイズに対する需要が、AI の採用を妨げてきた。Giftpack はすぐにカスタマイズサービスを導入し、企業がロゴを追加してギフトセットをカスタマイズできるようにした。また、このシステムでは、企業が選択できる21,000以上のギフトテンプレートも生成される。新しいモデルはすぐに市場に浸透し、Giftpack のユーザ数を押し上げた。

Giftpack の投資家である George Yeh 氏は、次のように語っている。

私は、AI を活用したギフトの近代化の最前線にいる企業を支援することに熱意をもっています。AI の進歩が進み、パーソナライズされたショッピングが台頭する中、技術を通じて有意義なつながりを築くこの会社の能力は、独創的な道を切り拓きながら、ギフトをアップグレードします。私は、その先駆的な目的に合わせて進化したリーダーシップアプローチで、この変革的な AI ギフトの旅の先頭に立って、Giftpack の成長と成功を促進することを熱望しています。

2020年の創業以来、Giftpack は220カ国の顧客や従業員に5万個以上のギフトを発送し、98.6%のギフト満足度を獲得している。また、Giftpack を使っている企業は具体的な利益を得ている。オーダーメイドギフトにより、従業員の士気とエンゲージメントが57%向上し、人材定着率が31%上昇したと報告されている。

テクノロジーとパーソナリティの融合

Giftpack は220カ国の顧客と従業員に50,000以上のギフトを発送し、98.6%のギフト満足度を獲得している。
Image credit: Giftpack

当初、Giftpack の国境を越えたギフトのコンセプトは中国で始まり、ホステル向けのコーヒー宅配サービスを試行した。中国での成功を受け、サンフランシスコを拠点とする Chiang 氏は、このアイデアを中国でも展開することを決めた。

Chiang 氏は、スタートアップにとって適切な市場を見つけることの重要性を強調する。その成功にもかかわらず、Giftpack はサンフランシスコで困難に直面し、受注量が多過ぎて競合他社に配送を委託することもあった。

世界中の企業が毎年恒例の企業向けギフトの準備を進める中、今回の投資は Giftpack の 成長と進化を意味する。同社は、既存のプラットフォームを改良するだけでなく、研究開発におけるイノベーションを推進することで、提供するサービスの幅を広げる予定だ。また、今回の資金調達により、同プラットフォームと HRIS、従業員表彰プラットフォーム、CRM との連携が促進され、企業ギフトがさらに効率化されるだろう。

【via Meet Global by Business Next(数位時代) 】 @meet_startup

【原文】

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