ニュースレコメンドエンジンのGunosyがKDDIと資本業務提携、調達金額は12億円かーーTVCMも開始へ

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Gunosy共同代表の福島良典氏

KDDIは3月14日、ニュースレコメンドエンジンを開発、運営するGunosyへの資本参加を含む業務提携を発表した。調達した金額や提携内容などの詳細については明らかになっていない。また、これと同時にGunosyは3月15日から同社初となるTVCMのキャンペーンも開始する(リンク先はPDF)。

ステルス状態だったGunosyの資金調達状況

Gunosyは2013年2月に3160万円、7月に詳細非公開ながら資金調達を実施したと公開している。本誌のこれまでの取材で、これらに加えてシード期のエンジェル投資および数億円程度の資金調達ラウンド(B Dash Venturesがラウンドに参加していることは確認済み)を実施したという情報を得ていたが、詳細は不明で公式には発表されていなかった。

今回の調達については、これらの情報とGunosyのコーポレートサイト上に開示されている資本金額16億3758万円という金額、および関係者筋から得た情報を元に計算して、約12億円から最大で14億円程度を調達したと推測される。

Gunosyがサービスとして立上がったのは2011年10月。当時大学生だった福島良典氏(東京大学工学研究科システム創成学科専攻修士2年)、関喜史氏(同大、工学系研究科技術経営戦略学専攻修士2年)、吉田宏司氏(同大、工学研究科技術経営戦略学専攻修士2年)の3人がプロジェクトを開始する。

法人化したのはそれから1年後の2012年11月。同社共同代表となる木村新司氏がインタビューでも答えている通り、木村氏が事業立ち上げに関しては深く関与していたのだが、その資本関連についてはずっと非公開のままだった。なお、木村氏が本誌に共同代表就任を教えてくれたのは2013年10月。

また、前回の取材時に得た情報だが、2013年11月から開始したGunosy Ads等のパフォーマンスは引き続き好調の模様で、既に高い水準の売上を獲得しているそうだ。今回の大型調達の背景には単なる新興テクノロジーへの期待だけでなく、こういった実績に基づいた評価があったものと予想される。

Gunosyをただのニュースアグリゲーションとみるとこの評価は過大に思えるかもしれないが、彼らの持つレコメンデーションエンジンと180万ダウンロードのユーザーベース、アドテクノロジー、そして「連続起業家」木村新司氏の経験値を総合すると、それ以上の可能性を見いだすことができるのではないだろうか。

彼らとは引き続き、新しいニュースの姿、広告クリエイティブのあり方などについて意見交換しているので、機をみて本件についても話を聞いてみたいと思う。

左からGunosy共同代表の福島良典氏、共同代表の木村氏、取締役COOの竹谷祐哉氏。

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