
一般企業とスタートアップの連携、買収は理にかなっていると思えることが多い。昨日のカンファレンスのこの記事ではないが、スタートアップと大企業のマッチングが上手くいけばお互いが足りない箇所をスピーディーに補完できる。
買収のように大きなものはなかなか骨が折れるが、小さなサービス単位だとやりやすかったりする。今日発表された提携もそんなもののひとつと言えるだろう。
10月9日、クラウドワークスはKDDIのグループ会社で、ホスティングを中心に展開するKDDIウェブコミュニケーションズ(以下、KWC)と業務提携すると発表した。
同日にKWCが発表したクラウドストレージサービス「corabbit」に関するもので、クラウドワークスのユーザーはcorabbitの利用料優待を始め、今後のID連携やその他のシステム連携を進めるとしている。
KWCはウェブクリエイトサービス「Jimdo」やクラウド電話API「Twilio」(※)などを通じてスタートアップ、スモールビジネスとの連携をこれまでも推進してきた。小さな事業者、これからスタートアップするプレーヤーに「近い」存在でもある。
現在、KWCではこのcorabbitほか、新サービスの発表会を実施しているので、詳細を後ほど追記する。
【2時45分追記】
corabbitはDropBoxやBOXといったスモールビジネス向けのクラウドオンラインストレージサービス。
「社内で一つのファイルを上長確認やクライアント確認したりする時に電話などのアナログな方法や、Gmailを使って添付してCCに入れて送ったりしていた。しかも全員がバラバラに返す。結果的にミーティングやろうと時間を取られる」(高畑氏)。
corabbitはこういった複数人のファイル共有問題を解決することに特化したサービスになっているのが特徴だ。つまり、クラウドソーシングのようなバラバラのチームプレイに適したサービスとなっている。
具体的には4つの機能でこの課題を解決しようとしている。
エリアコメント機能
画像に対してエリアを指定してコメントを付けられる機能。画像添付して内線で電話かけてここを直してくれと伝えるというフラストレーションから解放される。
ファイルプレビュー機能
PSDとAIといった特定アプリケーションのファイルを閲覧するためだけに高価なソフトを購入することは難しい。そこでcorabbitではアップロードした段階で特定ファイルを画像変換して非クリエイターも閲覧出来るようになっている。
履歴管理
いろんな修正に対してバージョンファイルが多すぎる問題を解決する。クラウド上にすべての履歴ファイル管理することで、ローカルに置いておくファイルの数を一つに減らせる。
デスクトップアプリ
MacOS、Windowsのローカルアプリおよびウェブアプリが用意されており、様々な環境下での共有作業を可能にしている。
提供プランは二つ
料金プランはProとTeamのふたつで開始される。
作成したプロジェクトにクライアントを招待して共有できるPROプランは、フリーミアムモデルで展開される。
1プロジェクトあたりにシェアできる人数で料金が違い、5人で月額990円、最大で30人まで招待できるプランが月額4980円となる。
TEAMというプランは一社の中にいくつかのプロジェクトが入っているプランで、こちらもフリーミアムで展開される。
10人利用が月額1990円、50人まで利用可能なプランが月額9900円となっている。
正式版公開にあたってクラウドワークスとの業務提携の他、同じくクラウドソーシングを展開するランサーズ、コラボレーションツールを提供するチャットワークスとの業務提携が発表された。それぞれのサービスとの連携が予定されている。
※情報開示:本誌では現在Twilioに関してKDDIウェブコミュニケーションズと協力して記事企画を展開中だ。
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