語学学習Q&Aアプリ「HiNative」運営が2億円の資金調達、2017年末の250万ユーザー獲得を目指す

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Lang-8 代表取締役の喜洋洋氏

語学学習Q&Aアプリ「HiNative」を運営するLang-8は10月5日、京都大学イノベーションキャピタル、East Ventures、ディー・エヌ・エーの3社および個人投資家の千葉功太郎氏と元Zynga共同創業者のJustin Waldron氏ら、個人投資家数名を引受先とした第三者割当増資を実施したことを公表した。調達した資金は総額で2億円、株式比率や払込日などの詳細は非公開。

同社の運営するHiNativeは2014年11月の公開以降、じわじわとユーザーを掴み、2016年7月末には登録ユーザー数で約20万人に到達。「年内の50万人という数字が見えてきた」と以前の取材で同社代表取締役の喜洋洋氏は本誌取材に答えていた。

また、Q&Aサービスに重要な質問と回答数については、9月末時点で質問数が96万件、回答数は340万件となっている。対応言語数は120言語でほぼ全ての国からアクセスがあるという。同社では今回調達した資金で開発体制の強化およびマーケティング施策の推進を実施し、2017年末の250万ユーザー獲得を目指す。

さて記述の通り、前回取材時に「ようやく成長の波を掴んだ」と語った喜氏が順当に次のステージに駒を進めた。ある程度の成長検証は見えたとして、ユーザー数の獲得と同時にリテンションの質を向上させたいと語る。

「やっぱり同時接続数が多ければ多いほど全ての数値が良い状態になるので、まずはユーザーの数を頑張って獲得していきます。それと特にここ半年間でやりたいのが回答のスピードをもっと早くすることで、平均5分ぐらいで回答が出てくるようになれば、ユーザーの体験もすごく良くなるのでそこに注力してきたいと思っています」(喜氏)。

また、喜氏は学生起業家として2007年にデビューして以来、語学学習のソーシャルネットワークをずっと運営し続けてきたが、なかなか突破口を見いだすことができず、長年苦労してきた。今回の彼にとって初めてとなる大型調達で体制もようやく強化することができそうだ。

「今まで5人だったメンバーを全体で10人ぐらいにまでしたいと考えています。特にエンジニアはiOSとAndroidで一人ずつ、デザイナーもそこに一人っていう状態なので、そこはさらに強化していきたいです。あと、未だにウェブの開発は自分が手を動かしているのでさすがそこは引き継ぎたいなと」(喜氏)。

ビジネスデベロップメントについては彼らのビッグヒットを引き寄せたYouTuberマーケティングの施策や、喜氏の経営的なサポートをしてくれるCOO的な位置づけの人材を探すそうだ。

まずは事業安定の目処として200万ユーザー突破を目指す喜氏。HiNativeで蓄積された語学学習のコンテンツをStack Overflow的にオープンに公開するような展開で検索流入についても意識したいと語っていた。

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