中国のネットスタートアップに冬の時代が到来

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【翻訳 by Conyac】 【原文】

中国のインターネット企業はスターク家から学ぶことができるかもしれない。スターク家とはジョージ・R・R・マーティンのファンタジー小説「氷と炎の歌」に登場する悲運の北方人である(HBOではGame of Thronesというシリーズも放送されている)。スターク家の荒々しく運命論的なモットーは「冬が来る」というもので、中国のネット系スタートアップが肝に銘じるべきものである。

中国の大手テック系企業の成功を受けて長らく夏を享受してきた中国のネット系スタートアップに、今冬が到来している。

2010年度と2011年前期の新規企業の新規株式公開は非常にうまくいった。次のチャンスをつかむためにスタートラインについた企業が多くいたというわけだ。しかし中国のテック系企業にとっての新規株式公開の環境は悪化した。

いくつかの分野での急拡大、たとえばグループ購入サイトなどではいくつかのトップ企業だけが生き残り、小さいサイトは消えてしまう競争率の高い市場へと変わった。5月以降、ほとんど全てのテック系企業の株価が下がった。企業買収やTencentとのジョイントベンチャーで人気を博したGrouponでさえも苦戦を強いられている。

当然、本当に重要な問題は投資である。市場が良好なとき、投資家は利益のことを考えず、市場に金をばらまき、その結果市場の景気は良くなる。しかし現在のように国際市場が流動的な状況では、自由にできる資金が少なくなる投資家がいたり、多くの投資家は市場が安定化するまで、大きなリスクをとるのに二の足を踏む。

より大きなテック系企業にとってはこれは大きな問題ではないが、スタートアップにとってはハイリスクをとる投資家たちの存在は生命線であり、多くの企業は厳しい将来に直面している。中国のモバイル向けタッチスクリーンを手がける新規企業CEOのChen Haozhi(陳昊芝)氏はGlobal Entrepreneur(環球企業家)にこう語る。

市場が活況なときには、投資家はこう考える。もし1000万ドル失っても、将来5000万ドルが戻ってくる。市場が好景気なときには、投資家は将来どれだけのお金が戻ってくるか心配しない。市場が冷えているとき、投資家が1000万ドルを失い、なにも戻ってこないと考える場合は、何にも投資しない。投資家は非常に実利的である。見返りを望めないときには、投資家は非常に慎重になる。

この市場情勢ではたとえ一番高いところでも、見返りを得ること難しい。多くの投資家は当然景気が良くなるまで、スタートアップを支援するのは控えるだろう、従来の投資とは違い、スタートアップ支援には高いリスクが伴うからだ。しかしどれだけの中国のスタートアップが追加投資を受けずに冬を越せるのだろうか?それほど多くはないだろう。景気は悪くなる可能性もある。

なるほど、景気はそれほど悪くならないかもしれないが、多くの中国のスタートアップはテックブームの時に生まれたため、こういった投資市場の景気は経験したことがない。冬は来るだろうが、どのくらい続くのかは誰もわからない。

【via Penn Olson 】 @pennolson

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