中国のソーシャルネットワークのWeibo(微博)で、実名での登録が現実化しようとしている。 2012年3月16日、中国におけるTwitterに準ずる全てのサービス提供者は、全(新旧)ユーザーに対し、個人の身分情報の登録を求めた。まだ仮名で書き込みをした場合でも、サービス提供者はユーザーのIDデータを入手しているため、”TomCat1234″が誰か分かることになる。
チャイナネットの報道によると、最近の中国社会科学院(CASS)の「中国の法規則」に関する年間報告では、本当のIDの要求は「インターネット利用に関する法律の新しい不安材料」となり得るとして異議申立てされた。
その報告書では、実IDを要求することは匿名での表現が禁止され、実質的に表現の自由を制限することになると指摘。ID要求により、デマがなくなるのは確かではあるが、その要求によってWeiboにおける建設的な会話のための、オープンフォーラムとしての機能が失われるということでもある。報告書では、この実IDの要求を実施する前に規則を再考するよう主張している。
CASSは、余計な記入作業の手間と中国における個人情報保護法の情報の欠如は、新しく導入されるこのID要求にとって建設的ではないとも指摘している。個人の考えを主張する権利を侵害する恐れがあり、Weiboの将来性にとって大きなマイナスになるだろうと指摘している。
Weiboの新IDルールが実施されるまであと1ヶ月しかない。また、今年は中国の国のリーダー交代の年ということで、かなり”ピリピリ”するだろう。ID 要求が実際に施行されても驚かないだろうが、そのルールを取り巻く論争はまだ続くだろう。
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