シドニー大学のテックベンチャーの授業から生まれたアイデアが、今ではオーストラリアで最もユニークなスタートアップの1つとなっている。CloudHerdのCEOで共同設立者のAlexander Stamp氏が、自身の父親が家畜市場から牛を購入するときに伴う、遅くてうんざりするようなプロセスを解決したかった、というのが同スタートアップの始まりだ。
同サービスは最近、シドニー大学の第1回インキュベーションプログラムを卒業したスタートアップの1つであるとともに、ニューヨークのTechStarsで最優秀スタートアップの1つにもなった。
CloudHerdは、農家の人が家畜の在庫と競売の管理をすることのできるプラットフォームで、在庫や牧場、土地管理など様々な機能を提供している。GoogleマップやGmailカレンダー、Microsoft Outlookも同システムに連動している。他にも、データの記録追跡、チャート、メールの通知、HTML5動画サポート、競売システム、決済管理、全国家畜識別制度(NLIS)との連動、家畜遺伝子情報などの機能がある。
Stamp氏は以下のように説明している。
「これらの機能はほとんど完成していますが、もう少し洗練されたものにする必要があります。要は、在庫管理やその他の管理を行うシステム上で、同時に在庫管理システムからの情報を競売情報に取り込むということです。」
オーストラリアの広大な農地で農家の人が経験する問題の1つは、通信の接続が途切れることだろう。同チームはこの問題に取り組むために、通信が再接続されると同時に情報が自動的に同期される、スマートフォンとデスクトップ専用のアプリを開発する予定だとStamp氏は語っている。また、CloudHerdのモバイルアプリは牧場での在庫管理時にも間違いなく便利となるだろう。
シドニーを拠点にするスタートアップCloudHerdは同社のプラットフォーム上で行われる競売に対して1%の手数料を徴収する。在庫管理のベーシック版に加えて将来はプレミアム版もリリースする予定だ。
これは、農家のサプライチェーンマネジメントを支援するソリューションとしては良さそうだ。e27が5月8日に開催するEchelon Ignite: Australia 2013でのピッチでCloudHerdが健闘することを祈っている。
【via Tech in Asia】 @TechinAsia
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