韓国の教育系スタートアップ Smatoos は今日、英会話表現をよりネイティヴにできるサービス「BeNative」のAndroid版アプリと iOS版アプリを日本市場向けにリリースした。アプリでは、典型的な日常シーンでの、ネイティヴ・スピーカーによる会話の音声クリップを聞くことができ、自分の発音を録音し、ネイティヴ・スピーカーの発音と交互に比較することができる。表現や発音の違いを明確にすることで、ユーザはより自然な英会話ができるようになる。
アプリはフリーミアム・モデルで、初期状態ではいくつかの音声クリップが収録されているが、アプリ内決済でコンテンツを追加購入し、より多くのシーンの音声クリップを入手することが可能だ。
Smatoos のキム・ムンス(김문수)氏は、自身が中国の復旦大学に留学した経験から、語学を修得する最良の方法は、語学学校に通うことでも、本をたくさん読むことでもなく、その言葉を話す友人をたくさん作り、現地に足を運ぶことだと語っている。しかし、それを実現するのは多くの人にとって現実的ではないため、BeNative を作った。キム氏は、BeNative をリリース後、ユーザの反応を次のように語っている。(引用元:Technode)
※ 以下の引用については、キム・ムンスの発言ですが、復旦大学に留学したのは、CEO のキム・ムンス氏ではなく、彼のビジネスパートナーである、Chinada のキム・サンウ(김선우)氏でした。訂正してお詫びします。
サービスを立ち上げたとき、ユーザが大きく2つに大別できると思いました。クリップがどのように編集されているか、コンテンツがどんな感じかを確かめようとするユーザ。他方、外国語は難しいと躊躇していたユーザです。後者のユーザは、BeNative を使って、語学学習がしやすくなったように思います。
今回のスマホアプリ・リリースによって、パソコンを開かずにネイティヴの表現が修得できるようになった。本格的に使うには自分の発音を録音する必要があるので、通勤の満員電車の中で使うのは難しいかもしれないが、英会話学校でのネイティヴ・スピーカーによるレクチャーに、かなり近いユーザ体験を実現できている印象を覚える。
ところで、筆者がよく気になるのは、自分が発した表現がネイティヴに近いかどうかということより、ユニバーサルに通じる表現かどうか、ということだ。日本語話者の多くはほぼ日本人なので、比較的共通の概念を共有しやすいが、英語の場合、イギリス人が微笑むユーモアが、アメリカ人には全く通用しないというケースは珍しくない。グローバル化が叫ばれる近年においては、おそらくこの観点が必要不可欠であり、英文法や表現を修正してくれる Ginger(イスラエル)や、プロ編集者の観点から英文を添削してくれる TopAdmit(台湾)が世界的に人気を集めるのも、そのような時代背景が影響しているのかもしれない。
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