本稿は、現在大阪で開催中の招待制カンファレンス「B Dash Camp 2013 in 大阪」の取材の一部だ。
ダイエットとベンチャー経営は一緒
春に引き続き、B Dash Camp 2013が大阪で開催された。
B Dash Ventures代表取締役の渡辺洋行氏は冒頭の挨拶で、前回のイベントから10kgの減量に成功したことを引き合いに「継続は力なり。スケジュールを決めてコツコツやっても最初は全然結果でない。けど突然パラダイムシフトが起こって痩せ始める。ベンチャー経営もそれと同じではないか」と会場の笑いを誘ってオープニングの挨拶としていた。
話題のミクシィ朝倉氏、リブセンス村上氏ーー「次の経営の一手」とは
引き続きオープニングを飾るのは、注目の経営者として最近の買収攻勢が話題(リンク先はCNET JAPAN)のミクシィ代表取締役の朝倉祐介氏、およびリブセンス代表取締役の村上太一のセッションだ。若手上場企業の経営者が考える「次の一手」について語られた。モデレートは引き続き渡辺氏が担当した。
「実はCyta.jpに出資したかったんです」ーー2社の新規事業方針
ミクシィでは2014年3月期の通期売上高予想を135億円規模から80億円に下方修正するなど、新経営陣の元に挑戦が続いている。
一方のリブセンス村上氏は会場の海外ゲストにはあまり認知度がなかったようだったが、「営業利益には15億円規模を見込んでいる。最近では口コミサイトなど新たな収益モデルの立ち上げに注力している」など好調ぶりを明かす。
両社は共にそれぞれの環境で次の新規展開を進めなければならない状況だ。まず、ミクシィの朝倉氏は今日発表となった新たな事業買収に関連して新規事業の方向性を「社内開発とM&A」に求めている。
社内で使っていたツールを外に展開したデプロイゲートや、現在26万ユーザーを獲得しているフォトブックサービスのノハナなどの社内プロジェクトに加えて、リサーチ事業(mixi リサーチ)や先日発表になった結婚支援事業、今日発表になった婚活支援事業の買収などによる新規事業を展開している。
このM&Aの方向性について、渡辺氏からミクシィユーザーとの連携、M&Aの路線について聞かれると「既存のmixi.jpに過度にとらわれない。構築してきたノウハウを活かして、シナジーが活かせるものを内側からも作るし、外からも買っていく。ユーザーファーストをキーワードに、婚活関連の事業は完全に切り離して運用する」とした。
一方でリブセンスの村上氏は「新規の作り方として社内と出資、M&Aと提携。この四つ」とした。また注目分野についての質問に関連して、先日クックパッドが買収を発表したコーチユナイテッドの「Cyta.jp」に出資を希望しいていたと明かして会場を湧かせた。(会場にはコーチユナイテッド代表取締役の有安伸宏氏も来ていた)
「サービスECというコンセプトは自分にヒットしていたんですね。出資させてくれと言ったのに、突然あのリリースですよ!愛を伝えきれてませんでした(笑」(村上氏)。
リブセンスではデータベース事業をゼロから立ち上げ、社内にノウハウが溜まってきていると実感しているそうで、全く違う領域で新たな新規事業でも戦えると自信を覗かせた。
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