
本稿は、B Dash Camp 2015 Spring in Fukuokaの取材の一部。
福岡のインターネット企業として積極的に世界に向けて展開を続けるのがヌーラボだ。BacklogやCacooといったプロダクトを武器に、単なる地方の中小企業に留まらない精力的な活動を見せている。
また最近では、同じく九州地区の宮崎県を拠点にコマース事業を展開していたアラタナがスタートトゥデイの傘下入りするなど、東京以外のネット企業の成長のあり方にも注目が集まっている。
参考記事:スタートトゥデイが宮崎を拠点にネットショップ支援事業を展開する「アラタナ」を完全子会社化
彼らのホームタウンということもあり、現在の状況を同社代表の橋本正徳氏に聞いた。(太字の質問は全て筆者。回答は橋本氏)
前回のアップデートが法人向けのサービス提供でしたが最近の状況はどう?
2月18日に公開した法人向けの「Cacoo for Business」が、既に58社に導入して頂けるなど、好調です。最初の1ヶ月は無料お試しの期間でしたから、本格的な有料での利用開始は3月17日くらいからなので、約3週間でその数字に到達した感じですね。
ヌーラボは福岡から積極的に海外にも展開してますよね。今って何拠点ぐらい?
法人としては、ニューヨークオフィスとシンガポールオフィスになります。局所的には台湾やベトナムといったところがありますね。例えば台湾は、現地にヌーラボのスタッフがいるので、彼女の頑張りもあってCacoo、Backlogともに、ユーザーが増えています。
言語の壁は♡で乗り越えています。
なるほど。今回の法人向けサービスもやはり海外からのお客さんも取れてますか?
やはり国内に多いのですが、内10社はアメリカやフランス、ブラジルなど国外の組織や企業になります。また、このリリースを機に、SSO(シングルサインオン)の仕組みを導入することも決まってます。
ヌーラボのサービスがひとつのアカウントで使えるというもの?
はい、Nulab Account にて、グループ管理や、ヌーラボのサービスの契約管理ができるようになります。現在は、Cacooのみですが、あわせてBacklogやTypetalkなどにも導入が進めば、例えばCacooとBacklogを併用して利用されているユーザーの方は、同一インターフェースで支払いや、グループの管理等ができるようになり、管理者などにとって便利になると考えています。
どんどん便利になりますね。ところで、九州出身のアラタナさんがスタートトゥデイ入りされましたよね。外部から投資金を受けて事業を急成長させる方法はあまり東京以外の土地では積極的に採用する会社さんは少ないですが、ヌーラボはどうなんでしょうか?
先日、経済産業省の「がんばる中小企業・小規模事業者300社」に選ばれました。これでもうスタートアップは卒業です(笑。外部資金を積極的に活用する方法は急成長を求める場合にはいいと思いますが、私たちはゆっくりとやりたいですね。
なるほど。ご卒業おめでとうございます。お時間ありがとうございました。
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