ファッションを提案するO2Oアプリ「STYLER(スタイラー)」がオープンβローンチ、CAVからシード資金を調達

SHARE:
tsubasa-koseki-yuya-iwasaki
(左から)スタイラー CEO 小関翼氏、クリエイティブ・ディレクター兼編集長の岩崎佑哉氏

ファッション・アパレル店舗向けのO2O(オフライン・トゥ・オンライン)サービス「STYLER(スタイラー)」を提供するスタイラーは10日、シードラウンドでサイバーエージェント・ベンチャーズから資金を調達したと発表した。なお、調達金額や出資比率については開示されていない。

スタイラーを立ち上げた小関翼氏は、Amazon で事業開発を担当後、日英のメガバンクに勤務。今年初めまでは、THE BRIDGE でも紹介した新興国向けソーシャルレンディング・プラットフォームのクラウドクレジットに勤務していたが、同社が次のフェーズに進むのを機に、自らのスタートアップを興そうと一念発起。以前から好きだったファッションをビジネスにする形で、今回の起業に至った。

ファッション業界は18兆円市場と規模は大きいが、依然としてリアルショップにおける売上が大きく、オンラインの売上比率は2013年でも7.8%。まわりに聞いてみても、洋服は実際に手にとって見てみないとわからない、という理由が多かった。

洋服のコーディネートサービスやレンタルサービスが増える一方で、ライフスタイルからファッションを提案しているようなものがあまり見つからなかった。ファッション・リテラシーが高い人に向けたサービスを作りたかった。(小関氏)

小関氏によれば、ファッションやアパレルのオンライン・サービスは、扱う洋服の価格帯を基準にラグジュアリー、ミドルレンジ、ファスト・ファンションに大別できるのだそうだ。現在、世界的にもファスト・ファッションにフォーカスしたしたアプリやサービスが多い中で、一旦ユーザが洋服を好きになると、そのようなサービスから離脱していってしまう傾向にあるのだと言う。

ラグジュアリーやミドルレンジを求める客層は、店舗での接客のされ方やコミュニケーションを重視している。STYLER はミドルレンジの想定顧客を対象とすることにしました。(小関氏)

styler-screenshotSTYLER では、ユーザがファッションに対する質問や要望をアプリから投稿。その投稿に答える形でアパレルショップの店員が洋服を提案してくれる。提案が気に入れば、ユーザは店舗に出向いて洋服を試着、気に入れば購入するというしくみだ。

ユーザとアパレルショップの間の最初の質問/回答は他のユーザからも参照でき、どのような洋服が提案されているかを覗き見することも可能だ。

アパレルショップの店員さんは、意外と接客していない時間帯、アイドリングタイムが多いので、STYLER を使って想定顧客とやりとりしてもらうのに、ちょうど都合がいいのです。店員さんは普段から LINE とかを使っているので、インターネット・リテラシーも問題ない。別のユーザからもやりとりが閲覧されるので、店にとっては第三者への PR 効果もあります。

また、クローズドテストに参加したユーザからは、自分の質問投稿に対して提案がされるだけでも嬉しい、との声が寄せられています。ユーザが STYLER を使う大きなモチベーションになっています。(小関氏)

想像には難くないのだが、前出したアイドリングタイムが多いとアパレルショップの店員にとっては精神的苦痛となり、それが店員の定着率の低下にもつながっているのだそうだ。空いている時間帯を STYLER を通じて、想定顧客とのコミュニケーションの時間に費やしてもらうことで、店員にはモチベーションの向上、ショップにとっては売上の向上につながる。

STYLER の立ち上げにあたり、小関氏はファッションを理解し、情報発信力を持った人物として、ファッションブロガーの岩崎佑哉氏をチームに招聘、岩崎氏が STYLER のオウンドメディアの執筆や運営を担当している。岩崎氏はブランド横断でライフスタイルに基づいたファッション提案をすることで評価が高く、大手グローバルファストファッション企業のトップなどからもスカウトされた経験のある人物だ。

スタートアップのサービスには、ビジネス機会をリプレイスするものが少なくありませんが、STYLER はこれまでに無かった商機を提供するので、追加的な売上につながると捉えられ、ファッションブランドからも好意的に受け止められています。(小関氏)

2013年、オンラインファッション大手の ZOZOTOWN がショールーミング・アプリ「WEAR」を公開したときには、購買がオンラインに流れることを恐れたブランドやアパレルショップの理解が得られず、主要な機能の停止に至った。これとは対照的に、STYLER にはオープンβテストの段階で約20のブランドが参加、近い将来、この数は30〜50程度に増える見込みだという。

STYLER は O2O サービスであるため、まずは東京周辺のアパレルショップを対象として今夏に正式ローンチ。その後、大阪・名古屋・仙台・札幌・福岡やアジア主要都市にカバーエリアを拡大し、CRM 機能などの追加開発も計画中だ。

同社は現在、オープンβテストに参加するモニターユーザを募集しており、モニターユーザは実際に STYLER に参加しているアパレルショップとのやりとりや洋服の購入が体験できるほか、スタイラーからのアンケートに答えることで1,000円分の Amazon ギフト券が10名に当たるキャンペーンも展開している。

----------[AD]----------