AG/SUM(アグサム)で実施されたアグリテック・スタートアップ・ピッチで、人工知能を使った植物健康診断アプリ開発のBanana Dreamが優勝

本稿は、THE BRIDGE 英語版で翻訳・校正などを担当する “Tex” Pomeroy 氏の寄稿を翻訳したものです。オリジナルはこちら


Banana Dream のチーム
Image credit: AG/SUM

5月23日〜25日、東京の虎ノ門ヒルズで「AG/SUM(アグサム)アグリテック・サミット」が開催され、一連のピッチが繰り広げられた。このイベントは日本の経済専門紙である日経が主催し、スタートアップの参加の多いアメリカ版の同イベントをモデルにしている。

5月の Harvest 決勝に向け12チームが選ばれた2月の予選に続き、今回の AG/SUM イベントは2回目となる。最終的には10チームがピッチを終えた。AG/SUM アクセラレータに参加した3チームは、Green Pitch プレゼンテーションを実施した。

2017年2月に東京で開催された AG/SUM Harvest
Image credit: “Tex” Pomeroy

昨年、日経は近年スタートアップの活動がめざましい主力事業と並行し、Fintech Summit を開催した。同社は今年も FinTech Summit を開催する予定だ。2016年、日経は Pioneers Asia を支援し、アジア地域のスタートアップ・エコシステムに焦点を当てた。

Pioneers Asia 2016 でのライフサイエンスのセッション
Image credit: Masaru Ikeda

コンセプトとしてのアグリテックについては、それは農業ビジネスだけでなく、農家で急減する労働力の不足、地球環境、食料供給などの逼迫するあらゆる問題を解決すべく、テクノロジーやイノベーションを適用することも含まれる。

収穫量改善の自動化、人工ドローンの活用、食の確保と安全、地域医療など——ちなみに、獣医に関しては医者が余っている状態だが——は、バイオメディカルとライフサイエンスの両方が重要度を増していく分野だ。

Banana Dream の健康診断アプリ
Image credit: “Tex” Pomeroy

AG/SUM のピッチコンテストでは、Harvest 優勝の座を GreenPlanet Biotech が率いる Banana Dream のチームが獲得し、三井住友フィナンシャルグループから賞金を得た。特別賞は、農業向けのフィンテックスタートアップ Plus-A に授与された。Plus-A には、日経が主催する Fintech Summit 2017 への出場権が与えられ、このイベントで再び優勝の座を狙うことになる。

チーム Banana Dream は、凍結解凍覚醒法という技術をもとに、葉脈の写真を使った人工知能ベースの植物健康診断技術を開発している。Plus-A は、農家がビジネスを拡大したり最適化したりするのを支援すべく、新しい資金調達手段を提案している。

Plus-A のチーム
Image credit: AG/SUM

続いて、Livin FarmsPlant DataVegetalia が Green Pitch プレゼンテーションを行なった。このうち、Vegetalia は、スタートアップ業界でよく知られる小池聡氏によるスタートアップだ。さらには、セミナー、ワークショップ、展示会などに加え、小規模なカンファレンスなども開催された(都市週末農業の候補者の中では、コンテナを使った Freight Farms のアイデアが気に入った)。

Plant Data のチーム
Image credit: “Tex” Pomeroy

また、AG/SUM では、陸前高田市(市長の戸羽太氏)、京都の菓子メーカーであるサロン・ド・ロワイヤル(社長の前内眞智子氏)、東京大学大学院農学生命科学研究科(岩田洋佳教授)と生産技術研究所(沖一雄准教授)らが会社を設立し、2011年の東日本大震災で津波被害を受けた地域の復興に向けて、ピーカンナッツの生産を主軸に置いたパイロット農業を始めることが発表された。

Pecan のチームとパートナーの人々
Image credit: “Tex” Pomeroy