スマートロックのQrio、新商品「Qrio Lock(キュリオロック)」を発表——ハンズフリーでの自動施錠・解錠など、従来モデルからUXを大幅改善

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左から:Qrio Lock 事業部部長 兼 マーケティング部部長 高橋諒氏、Qrio 代表取締役 西條晋一氏、Qrio 取締役/ソニーネットワークコミュニケーションズ IoT 事業部門ビジネスプラットフォームサービスシステム課課長 井宮大輔氏
Image credit: Masaru Ikeda

スマートロックを開発する Qrio(キュリオ)は5日、都内で記者会見を開き新商品「Qrio Lock(キュリオロック)」を発表した。同社の初代モデル「Qrio Smart Lock」の発売からは約3年を経て、また、2017年6月に Qrio がソニーグループの100%子会社となって以来、初の新製品投入となる。

Qrio Lock では、Qrio Smart Lock と比べ、主に次のような点で改善がなされている。

  • 対応するドアロック・サムターンの対応種類が拡大
    10%の低背化(小型化)
  • スマートフォンを操作してから、スマートロックが動作するまでの反応速度が従来の8分の1に
  • ドアに2つのロックがついている場合、2つのロックを同時に操作可能(1操作でサムターン2つを同時回転)
  • 製品カラーがシルバーからマットブラックに
  • アプリの UI を一新(より直感的に操作ができるように改善)

また、実際のユースケースにより最適化された UX を実現するために、Qrio Lock ではスマートフォン以外からの操作もできるようになった。

Qrio Lock
Image credit: Masaru Ikeda

クルマのリモコンキーのような「Qrio Key」というオプション製品が用意され、スマートフォンを持たない家族が家に入ろうとしたとき、Qrio Key を操作することで解錠することが可能となる。Qrio Key は2018年8月からの発売予定。

ハンズフリー状態での自動施錠・解錠にも対応した。Qrio Lock はビーコンを内蔵しており、Qrio アプリがインストールされたスマートフォンを持ってユーザが外部から近づくと自動解錠(アプリが GPS 連携しており、ユーザがスマートロックから一度100メートル以上離れることで、外出先からの帰宅と認識され自動解錠される)。ドアにマグネットセンサーを装着することで、解錠・入室後のオートロックが可能となる。

Qrio Lock は、Amazon、全国の家電量販店、Qrio Store で7月19日から発売される予定で、直販の場合の価格は23,000円(税抜)。Amazon と Qrio Store では本日から事前予約を開始している。Qrio Store で事前予約したユーザには、先着500名に限り売価4,500円相当の Qrio Key が無料進呈される。

スマートロックを開発するスタートアップは百花繚乱の様相を呈している。今年5月には、Akerun は入退室管理ビジネスで本格的な B2B ビジネスに参入、ライナフの Ninja Lock は不動産内覧や賃貸会議室の自動施錠・解錠で事業化を図り、tsumug の TiNK は不在時家事サービスとの連携やメルカリのバイクシェアリングサービス「メルチャリ」への導入などを発表している。ハードウェアとしてのスマートロックがコモディティ化する中で、いかに差別化されたユーザエクスペリエンスを提供できるかが重要なカギとなるだろう。

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