訪日旅行客向け無料SIMの「WAmazing」、シリーズBラウンドで9.3億円を調達——東急電鉄がリード、JR西日本やJR東日本のCVCが参加

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先週、台湾・高雄で開催された International Travel Fair(旅行公会国際旅展)で、東急グループの下田東急ホテルのブースに共同で出展した WAmazing。
Image credit: WAmazing

訪日外国人向けに無料SIMを配布し観光サービスを提供する WAmazing は28日、シリーズ B ラウンドで9.3億円を調達したことを明らかにした。リードインベスターは東京急行電鉄(東証:9005)が務め、JR 西日本イノベーションズ、JR 東日本スタートアップ、山口キャピタル、ポーラ・オルビスホールディングス(東証:4927)、日本ユニシスの CVC であるキャナルベンチャーズ、個人投資家らが参加した。同社にとっては2017年9月の10億円の調達(シリーズ A ラウンドと推定、一部金融機関からの融資枠が含まれる)に続くものだ。

WAmazing は、訪日外国人に無料 SIM カードを配布し、モバイルアプリを通じて観光情報を提供するサービスだ。外国人観光客は WAmazing のウェブサイト上で旅に出発する前に自分の個人情報を登録、日本国内20ヶ所の国際空港(海外観光客流入経路の約9割をカバー)に設置された SIM カードを提供するマシンで、日本到着後に無料 SIM カードを受け取ることができる。WAmazing は観光アクティビティを提供する事業者に送客することで、その売上の10〜15%を手数料として受け取る。

サービス開始から2年余りを経過し、アプリは台湾や香港を中心に24万回インストールされ、中国や東南アジアにもユーザを拡大している。B Dash Camp 2017 Spring in Fukuoka で優勝、東急電鉄のアクセラレータが第3期プログラムのデモデイでも優勝に相当する東急賞を獲得、「Morning Pitch」2019年初版で優勝、「JR EAST STARTUP PROGRAM」第1期デモデイで優秀賞(アクセラレーションコース)獲得など表彰多数。

前回シリーズ A ラウンドでは出資者に VC が多く含まれたが、今回のシリーズ B ラウンドでは鉄道系の事業会社などが名前を連ねる。これらの事業会社はインバウンド・地方創生事業を強化しており、WAmazing とマーケティング戦略が一致したことから共同で事業を進めることを念頭に置いているという。

via @Press

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