ユニコーンが成熟する中国で、新たなテックIPOの波が到来へ

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Image credit: shamain / 123RF

世界で2番目に多くのユニコーンを輩出している中国では、経済成長の減速やアメリカとの貿易摩擦の進展にもかかわらず、新たなテック IPO(新規株式公開)の波が起きようとしている。

Credit Suisse で中国エクイティ戦略部門を率いる Vincent Chan 氏は、5月27日に北京で開かれた新興企業カンファレンスの場で次のように述べた。

中国のユニコーンが成熟する中、テック IPO は次の大きな波になると信じています。

この波をもたらしているのは、昨年に加重議決権株式を容認する上場規則を定めた香港取引所の取り組みや、まもなく創設される上海ハイテク市場の動きである。Chan 氏によると、投資家の注目を集めているのは、テクノロジー、インターネット、バイオテクノロジーなど、高成長のニューエコノミー企業である。

同氏によるとインターネット企業がテック業界を支配し続けるものの、人工知能(AI)、ビッグデータ、バイオテクノロジーが追いつこうとしているという。

中国の新興企業は、この2年でかつてない成長と規模拡大を実現しました。ユニコーン企業は設立年数がより低いものとなり、かつ急成長しています。

同氏はこのように述べ、新興企業の約半分が2年以内にユニコーンの地位を手にしたと付け加えた。

米中緊張の加速が、急成長している新興テック業界に打撃となるのは避けられないが、その度合いについて語るのは時期尚早だ。

これまでのところ、貿易戦争での議論はコンピューティング能力など技術的な機能が中心だったと、Credit Suisse で中国テクノロジーリサーチ部門を率いる Kyna Wong 氏は話している。Wong 氏によると、最近の Huawei(華為)を巡る騒動以外で中国テックの発展にどれほど大きな影響があるかを見きわめるのは困難だが、アメリカが中国の持つ中核的な技術開発を妨害する決意を固めたならば、たとえ Huawei、Bitmain(比特大陸)、Cambricon(寒武紀科技)といった企業が自社で半導体を開発するとしても、中国の回復には長い時間がかかるという。

Chan 氏はさらに、中国企業は中核的な技術開発を自社で行う可能性があるとしつつも、言うは易く行うは難し、製品開発が遅くなり費用も増加すると述べている。「貿易戦争の影響」が及ぶのは避けられず、企業は今後数年間、その影響に向き合わなくてはならないとしている。

経済が減速し、金融業界における冬で冷たい風がもたらされたにもかかわらず、中国のベンチャー資金はこの5年で大幅に増加し、アメリカと肩を並べるほどになったと Chan 氏は話している。他の業種と比較すると、ハイテク企業が、特に政府から資金を調達するのは今後も容易だろう。

Wong 氏によると、最先端テックのイノベーションに対する投資家の視線にはまだ熱いものがある。しかしながら、イノベーションや研究開発(R&D)が遅れている企業が投資家から資金を調達するのはますます困難になるだろう。AI、半導体、クラウドコンピューティング、インターネット、ソフトウェア技術に関連する企業はこの数年間、政府からの何らかの支援を受け、補助金を支給されてきた。

【via TechNode】 @technodechina

【原文】

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