アプリコット・ベンチャーズ、起業家向け支援プログラム「FLAP」の拡充を発表——PnP渋谷に加え、丸の内でのオフィス提供も開始

by Masaru IKEDA Masaru IKEDA on 2019.8.28

FLAP の食事会に集まった起業家の皆さん。高たんぱく・低糖質な食事生活を求める声が高く、このところは「筋肉食堂」で開くことが多いらしい。最後列中央がアプリコット・ベンチャーズ代表の白川智樹氏。
Image credit: Apricot Ventures

アプリコット・ベンチャーズは28日、同社が昨年から開始している起業家向けオフィス支援プログラム「FLAP」の提供内容を拡充すると発表した。これまでの東京 Plug and Play Shibuya に加え、東京・丸の内にあるレンタルオフィススペース「ビジネスエアポート東京」でのオフィス提供も行う。採択1回あたりの提供期間は半年間。また、これまで1期(3ヶ月毎採択)につき3チームだった採択数も2倍の6チームに拡充し、年間を通じての採択数は合計24チームとなる予定。

この拡充は、アプリコット・ベンチャーズの LP である東急不動産の協力により実現したものだ。ちなみに、Plug and Play Shibuya の施設とビジネスエアポート東京は共に東急不動産による運営である。アプリコット・ベンチャーズ代表取締役の白川智樹氏は、渋谷のみならず丸の内にも拠点を広げることで、大手町や丸の内周辺の金融・商社をはじめ大企業に勤める人々の起業マインドを刺激し、起業準備やチーム作りなどに活用してもらうことを期待したい、と語った。

昨年6月のアプリコット・ベンチャーズ設立から1ヶ月後に開始された FLAP は、同時期に閉鎖されたリクルートホールディングスの起業家支援施設「TECH LAB PAAK」にインスパイアされたアイデアなのだそうだ。駆け出しの起業家やスタートアップにとっては、最初の資金調達を成功させるまで、活動拠点の確保が喫緊の課題となる。そういう観点からも、採択されたチームが半年間無料でスペースを利用できた TECH LAB PAAK の存在は意義深かったと白川氏は振り返る。

皇居のお堀が臨め、開放感あふれるデスクスペースが用意されたビジネスエアポート東京。
Image credit: Business Airport

活動拠点を中心とした起業家コミュニティの存在は何事にも代えがたいと考えた白川氏は、当時 TECH LAB PAAK の所長だった岩本亜弓氏に話を聞き、その流れを半ば引き継ぐような思いで FLAP を立ち上げた。すでに15チームのスタートアップが FLAP から生まれ、そのうち7割程度が入居中に資金調達にたどり着いている(FLAP は、アプリコット・ベンチャーズの投資活動とは必ずしもリンクしておらず、チーム中にはアプリコット・ベンチャーズ以外の投資家から調達しているケースも存在する)。

起業家のバックグラウンドが多様化し、渋谷のテック系のみならず、コンサルファームや大企業の出身者も増えてきた。これまでは、リソースの限りからお断りしてきたところもあったが、そういった人たちの要望にも応えるべく、東急不動産の協力も得て、採択チーム数を増やすことになった。

ただ、渋谷と丸の内、拠点を増やしたというだけでは仕方ないので、これらを何かしら繋げないかな、と考えている。金融・商社など大手企業出身者(丸の内中心)と、アドテクをはじめスタートアップ精通者(渋谷中心)とを、相互につなぐ仕組みを模索しているところ。(白川氏)

FLAP には投資家と起業家の関係性は存在しないため、利害関係のないフレンドリーなコミュニティが出来上がっている。参加する起業家らは、月に一度のランチ、3ヶ月に一度の飲み会などを通じて親交を深め、互いに知見を共有したり英気を養ったりしている。スタートアップの立ち上げに必要なお金、場所、仲間、という3つのリソースのハードルを下げることで、より多くのスタートアップが生まれることに寄与していきたいと、白川氏は思いを語ってくれた。

FLAP 第6期(2019年10月1日〜2020年3月31日)への応募は、今日8月28日から9月9日まで受け付けられている。1. 会社を設立して6ヶ月以内、または6ヶ月以内に会社設立を予定している、2. IT 関連のスタートアップである、3. 「FLAP」コミュニティに積極的に関わって頂けること、の3つの条件を満たす必要がある。

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