台湾AppWorks(之初創投)が第19期デモデイを開催——子供向けお小遣い管理支援アプリなど、AI・IoT・ブロックチェーン分野の18チームを披露

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大東南アジア圏(ASEAN+台湾)地域を対象とするスタートアップアクセラレータ AppWorks(之初加速器)は26日、AppWorks Demo Day #19(第19期)を開催し、4ヶ月間にわたるプログラムを成し遂げた AI、IoT、ブロックチェーン分野の新スタートアップ18社が登壇した。1,200人以上の投資家や業界関係者らを魅了した。

大東南アジア圏におけるデジタル経済圏の急速な発展

AppWorks Accelerator は今回で第19期を迎え、プログラム卒業生らからなるエコシステム全体が成長を続けている。卒業したアクティブなスタートアップは376社、起業家合計は1,113人に達した。全スタートアップの合計年間総売上高は約1,516億ニュー台湾ドル(約5,420億円)で、前年同期から98%の大幅な増加となった。

AppWorks CEO でパートナーの Jamie Lin(林之晨)氏は、オープニングで挨拶をした。

大東南アジア圏の人口増加率は、中華圏(中国、香港、マカオ、台湾)の3.5倍。IMF(国際通貨基金)によれば、インドネシア、ベトナム、フィリピン、タイ、マレーシアは世界経済を牽引する国20位に入っており、インドネシアではこの数年間でデカコーン(時価総額100億米ドル以上)1社、ユニコーン4社が誕生した。100年に一度とも言える貴重な機会だ。

Lin 氏は、大東南アジア圏におけるデジタル経済圏の発展について常に楽観的だ。

AppWorks は、我々のアクセラレータやプログラム卒業生のネットワークを通じ、起業家によるこの広大な市場形成への参加、大東南アジア圏全域で活躍できるテクノロジー企業の発展を支援できることを誇りに思っている。

台湾域外からの参加は67%と高く、AI スタートアップは無視できない存在に

デビューした18チームのうち、11チームは AI に関するもので、3チームは IoT、4チームはブロックチェーンに関するものだった。これらのチームの存在から、AI がさまざままな業界やバーティカルに浸透を続けており、より革新的なアプリケーションが登場していることがわかる。

可能性豊かなこれらのスタートアップのうち、12チームはインドネシア、シンガポール、香港、アメリカ、チリ、フランス、ニュージーランドなど台湾域外からの参加で全体の67%を占めた。これら将来のスターとなるチームには、Google、Qualcomm、Sumsung、MediaTek、Agoda などの企業幹部出身者、Duanmedia の創業者などが含まれる。

AI で子供の経済管理能力を開発する「Mellow」

香港出身のチーム Mellow は、AI を使った子供向け金融アプリを開発。親が子供用のマスターカードをバインドし、子供に小遣いを送ることができる。親は子供の支出を把握し、子供の収入と支出の記録の全てを確認できる。

特筆すべきは、親が Mellow を通じて子供にチャレンジを課すことができる点だ、この機能により、親は「ペットに餌をやる」などチャレンジを自由に設定でき、子供はチャレンジを完了することで「小遣いを稼ぐ」ことができる。子供がお金を使う感覚と責任感を養うのを支援することが期待できる。

Mellow の共同創業者によれば、ベータ版アプリでは4ヶ月間で1,500人以上のユーザが集まったという。現在は公式版アプリがローンチしたばかりで、以前ベータ版を使用していたユーザはアプリ更新により公式版の使用を開始できる。Mellow は現在、香港のユーザのみをサポートしているが、来年には台湾やその他の地域に迅速に拡大したいとした。

AI で歯科用顧客サービスロボットを構築する「Dent&Co(牙医小幫手)」

台湾の Dent&Co(牙医小幫手) は、歯科医とエンジニアからなる新しいチームだ。台湾のほとんどの人は電話で歯科を予約するが、この方法では患者のチャーンレートは32%、キャンセル率は10%と高いものとなる。歯科にとっては損失を引き起こし、人々にとっては歯の健康を無視する原因となる。

Dent&Co は AI を使って、Messenger、LINE、WhatsApp などの通信プラットフォームに対応したチャットボットを作成し、フォローアップ訪問、診療後の追跡、オンライン予約の自動リマインダーなどのサービスを提供。ある歯科医院では、人件費を削減しつつ、月間売上高30万ニュー台湾ドル(約107万円)増、毎月の患者流出140人減、診察キャンセル率を10%から3%に下げることに成功した。上半期には100以上の歯科医院で使用され、7万人以上にサービスを提供した。

AI でペットケアプラットフォームを構築する「Fluv(毛小愛=マオシャオアイ)」

アメリカ出身の Fluv(毛小愛) は、AI を使ったペットケアプラットフォームを構築。一時的にペットケアサービスを必要とする飼い主のために、オンライン認定されたペットの世話をしてくれるシッター探しを支援する。1,300人のユーザが登録しており、ローンチ後2週間で200回以上のマッチングを成立させている。

Fluv 毛小愛のマーケティングディレクター遊少甫(You Shaofu)氏は、現在プラットフォーム上には100人以上の信頼できるシッターとグルーマーがいると述べた。現在サービス対象地域は台北市と新北市のみだが、年内には桃園、新竹、台中などにも拡大し、より多くの飼い主がペットケアサービスを享受できるようにする計画。

AI カメラ用の画像解析プラットフォーム「Beseye(雲守護=ユンショウフー)」

台湾の Beseye(雲守護)は、AI セキュリティカメラ用の画像分析サービスプラットフォームを提供。独自の人間骨格分析技術を用いて、商業分野または家庭の自動セキュリティ監視とビジネス分析を実行する。

Beseye の社員によれば、創業当初のアイデアはこの技術を小売業者に適用するというものだけだったが、その後、想定に反して、日本の東急電鉄からオファーをもらい、同社は歩行者が誤って鉄路を横断する可能性を減らすべくBeseye の技術を採用し、2017年に正式ユーザとなった。

創業者によれば、Beseye は現在 AppWorks の支援のもと、日本の製鉄会社である JFE スチールのほか、台湾の中華電信(Chunghwa Telecom)、遠伝電信(FarEasTone)、研華科技(Advantech)を顧客としており、サービスエリアは台湾、日本、香港、タイ、シンガポール、ニュージーランド、オランダ、イギリス、ウクライナ、アメリカなどに及んでいるそうだ。

AI で旅行者がプロのカメラマンを見つけられるプラットフォーム「KaChick」

香港の KaChick も AI 主導のプラットフォームだ。アジアの観光客と地元のカメラマンを結びつけ、旅行者が旅行中の美しい瞬間をより効率的、高品質、安価でで写真撮影できる環境を提供する。

ユーザは KaChick アプリ上に表示された自分の居場所(またはツアー中に滞在しているホテル)をクリックするだけで、近くにどんな写真スポットがあるかが分かり、適合するカメラマンのサービスが一覧できる。さらに、ユーザはプラットフォームを通じて、事前に異なるカメラマン複数の写真スタイルを見てから依頼するかどうかを決められる。

2018年のローンチ以降、KaChick は60都市をカバーし、2,000人以上のカメラマンにマッチングできるサービスネットワークを確立した。

AI、IoT、ブロックチェーンは、スタートアップのメインストリームに

上記で紹介した5つのチームに加え、台湾や世界には多くの優れたスタートアップがいる。彼らは皆、AI、IoT、ブロックチェーンなどの新しい分野に従事している。こういった技術がスタートアップのメインストリームになりつつあると理解するのは難しくない。

AppWorks Accelerator は第17期以降、AI、IoT、ブロックチェーンにテーマを限定してをチームを募集している。テーマを限定してから今回で3期目を迎え、世界中からもっとも優秀で経験豊富な起業家を集めた。

設立から9年以上を経過した AppWorks Accelerator の卒業生ネットワークはアジア全域で発展しており、起業家の長期的な成長をサポートする重要なプラットフォームとしての役割を果たし続けている。大東南アジア圏の起業家エコシステムを前進させるべく、今後もリードを続ける国際的な優れた起業家チームを集めていきたいとしている。

【原文】

【via TechOrange】 @TechOrange

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