確かな需要に応えるスーツケースの“運び屋”、その名はBob

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Image Credit:Bob

ピックアップInvestors pour €3M into traveltech biz Bob.io

ニュースサマリー::スペイン・バルセロナを拠点とするトラベルスタートアップ「Bob」は9日、ベンチャーラウンドにて300万ユーロ(約330万ドル)の資金調達を実施したと発表した。同ラウンドには、 K Fund、 TA Ventures、 GAA Investments、 Big Sur Venturesが参加している。

同社は2017年創業。旅行者向けに市街から空港までのトランク・預入荷物運搬サービスを展開する。空港まで運搬される荷物は、そのまま提携航空会社のカウンターでチェックインされるるため、ユーザーはシームレスに飛行機への搭乗が可能となる。

同サービスは現在マドリードとバルセロナのみで展開され、荷物1つにつき15ユーロの値段設定となっている。(追加荷物は1つにつき5ユーロ)

話題のポイント:読者のみなさんが旅行をした際、一度は経験したことのあるであろう旅先の「スーツケースどうするか問題」。これに対し、ストレートなソリューションを提示しているのが今回ご紹介するスタートアップBob(正式名称:Bag on Board) です。

従来のケースを考えてみましょう。重たく、移動の邪魔になるスーツケースは宿泊先のホテルに預かってもらうか、専用のロッカーに預けるなどが一般的でした。しかし、問題点として必ず預けた場所に一度戻らなければならず、空港と市街を行き来することを考えれば、ストレスが伴っていたのが実情でしょう。

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Image Credit:Bob

Bobでは荷物の決まった受け渡し場所があるわけではありません。Uberのように自身が希望するロケーションを指定することで、配達員との受け渡しを完了することが出来ます。数多くのエアラインと提携することで、空港へ配達するだけでなく、チェックイン作業まで依頼することが出来るのが大きな強みでしょう。現時点で、イベリア航空、ルフトハンザ航空、KLM航空、Vueling航空、エアフランスがパートナーとされています。

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Image Credit:Bob

荷物の配達は、たとえばアメリカンエクスプレスが同社クレジットカードの特典として提供している例がありますが、Bobのようにオンデマンド型でというのは珍しかったのではないでしょうか。しかしよく考えてみれば、旅をする上でのニーズを踏まえたうえで妥当なアイデアです。

Bobは現段階ではスペインのみでサービス提供ですが、エアラインとのパートナシップを既に整えていることからEU圏内における拡大はそこまで難しくないことが予想されます。また、企業向けサービスとしての強化を図ることで、ビジネス旅行者の需要も多くカバーすることができると思います。

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