中国大手初、Bytedance(字節跳動)が音楽ストリーミング「Resso」をインドなどに投入

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「Resso」
Image credit: Bytedance(字節跳動)

短尺動画アプリ「TikTok」の開発元として知られる Bytedance(字節跳動)、インドとインドネシアで音楽ストリーミングアプリ「Resso」をリリースした。このアプリが提供するのは、同社が「ソーシャルミュージックストリーミングサービス」と呼ぶものだ。

重視すべき理由:この動きは、中国のテック大手が初めて音楽ストリーミングの領域に参入するもので、Spotify や Apple Music と競合することになる。

  • しかし同社は、TikTok で使われている楽曲について、Universal Music、Sony Music Entertainment、Warner Music Group といった世界最大レーベルとの間に目下著作権問題を抱えている
  • Bytedance は、本拠地である中国以外の高成長市場にフォーカスしている。中国向けに開発された音楽アプリ「Yinyuebang(音楽榜 )」は、ほとんど進展していないようで、Apple の中国 App Store からはまだダウンロードすることができない。
  • インドは、Bytedance の稼ぎ頭である Tiktok の最大の市場だ。Tiktok は中国国内では「Douyin(抖音)」として知られている。
「Resso」
Image credit: Bytedance(字節跳動)

詳細情報:Resso は現在、Apple のインドとインドネシアの App Store、および Android デバイスで利用できる。

  • このアプリにより、ユーザはプレイリストを作成し、各楽曲のページにコメントできる。歌詞をソーシャルメディアで共有することも可能だ。
  • TechCrunch によると、このアプリは Sony Music Entertainment、Warner Music Group、Merlin and Beggars Group、そしてインドのパブリッシャーである T-Series、Saregama、Zee Music、YRF Music などとの提携関係を確立している。
  • フリーミアムモデルにより、無料アカウントでは広告付きで 128kbps に制限されたストリーミング品質となる。一方、広告無しのプレミアムアカウントは99インドルピー(約144円)/月で、256 kbpsの再生品質を提供し、楽曲をダウンロードすることができる。

背景:市場調査会社 Counterpoint によると、世界の音楽ストリーミング市場は、Spotify(市場シェア35%)と Apple Music (2019年前半時点で市場シェア20%)が支配している。

  • インドの音楽ストリーミング業界のユーザベースは2月時点で2億人だが、The Next Web によると、インド市場は月間1億5,000万人のアクティブユーザを抱えるローカルサービス Gaana が支配している。
  • 一方、インドネシアの音楽市場は2018年現在、世界の音楽市場の0.2%にあたる4,120万ドルの市場規模しかなかったが、Spotify と Tencent の QQ Music(QQ 音楽)がすでに同国に参入している。インドネシアは世界で4番目に人口の多い国で、インターネット普及率は64.8%で上昇を続けている。

【via TechNode】 @technodechina

【原文】

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