インドネシアのOTAユニコーンTraveloka、評価額を前回ラウンドから約17%下げ2億5,000万米ドルを調達——新型コロナ危機からの復活を誓う

SHARE:
Image credit: Trarveloka

インドネシアのトラベルテック大手 Traveloka は4月に多数の従業員を解雇していたが、その後、East Ventures など多数の投資家からの新たな資金調達ラウンドで2億5,000万米ドルを調達したことを確認した。

Bloomberg は3週間前、Siam Commercial Bank、FFD Group、GIC、East Ventures などと、以前より低いバリュエーションで2億5,000万米ドルを調達するための協議を進めていると報じていた。今回調達時のバリュエーションは27億5,000万米ドルで、直近の資金調達時よる約17%下げた形だ。

Traveloka は声明で、調達した資金を使って Traveloka はバランスシートを増強し、選択した優先分野の提供を深化させるに努力を後押しすることが期待されると明らかにした。計画には、主要市場でのより強固で統合された旅行&ライフスタイルのポートフォリオの構築や、エコシステムパートナーをよりサポートするための金融サービスソリューションの拡大などが含まれる。

Traveloka の共同創業者兼 CEO Ferry Unardi 氏は声明の中で次のように述べている。

ビジネス面では、当社の主要市場のすべてにおいて、心強い回復が見られていることを嬉しく思う。ベトナムの事業は、新型コロナ感染拡大以前の安定した水準に近づいており、タイの事業は以前の50%超にまで戻ってきつつある。

インドネシアとマレーシアはまだ初期段階にあるが、特に宿泊施設では短距離での滞在が顕著になっており、週単位で力強い改善が見られ、引き続き有望な勢いを示している。

我々は、この業界が新たな波に乗りながらも、さらなる激動を経験する可能性があることを認識しているが、この挑戦に挑み、良い方向に浮上する準備ができていると感じている。

同社によると、新型コロナ危機は旅行業界を前例のない厳しい状況に追い込んだ。感染拡大以来、世界中へのウイルスの拡散を抑制するための旅行や他の多くの活動の制限は、必然的に旅行需要に影響を与え業界を混乱に陥れた。Traveloka もまた、ビジネス活動の歴史的な落ち込みを目の当たりにし、それはかつてないレベルにまで落ち込んだ。交通機関、宿泊施設、アクティビティ、ダイニングなどのパートナー企業も、ビジネスに大きな混乱を経験した。

Traveloka は、新型コロナ感染拡大の影響を受けていることは間違いない。我々は創業以来、これまでで最も低いビジネスレートを経験した。しかし、我々は常に、戦略を迅速に調整し、業界やエコシステムのパートナーと協力し、ユーザのために革新を続けることで勝利すると信じていた。

報道によれば、Traveloka は資金を節約するために必要な事業の最適化を実施し、新常態の効果的な行動に備えるために努力を再集中させた。例えば、インドネシア、タイ、ベトナムでは人々が責任を持って新型コロナと共生しようとしたことで、Traveloka では国内旅行・短距離旅行・アクティビティ予約に復活が見られた。

Traveloka のトランスポート部門マーケティング責任者 Andhini Putri 氏は e27 とのインタビューで、新型コロナウイルスによる影響にもかかわらず、顧客のペインポイントを特定し、それを解決しようとすることが常に重要であると述べている。

インドネシアの国内旅行はすでに再開されており、Traveloka の目標は、政府が定めた旅行要件へのアクセスの容易さと利便性を提供することで、この機会をさらにつかむことだ。

需要の変化に対応するために開始されたいくつかの取り組みには、フライトと新型コロナウイルス感染検査のバンドル、ホテルに柔軟なオープン日付で宿泊できるバウチャー「Buy Now Stay Later」、Traveloka Clean キャンペーンなどがあり、ユーザが Traveloka 経由で予約する際により安心して利用できるようにしている。

【via e27】 @e27co

【原文】

 

Members

BRIDGEの会員制度「Members」に登録いただくと無料で会員限定の記事が毎月10本までお読みいただけます。また、有料の「Members Plus」の方は記事が全て読めるほか、BRIDGE HOT 100などのコンテンツや会員限定のオンラインイベントにご参加いただけます。
無料で登録する