起業家が諦めない限り成功するチャンスはあり続ける

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新たに社名を変更したVideoTouch社のサイトトップ・メッセージ

本稿は顧客育成プラットフォーム「VideoTouch」の開発・運営を手掛けるVideoTouch代表取締役の上坂優氏によるもの。2013年創業のスタートアップが抱える本当の悩みを赤裸々に語った手記で、大きな意思決定となった社名変更に合わせて公開された。ご本人の許諾を得て、原題「Re:StartUp! 10年目の起業家は「スタートアップの中小企業化問題」をいかに乗り越えたか」を一部編集して転載させていただく。Twitterアカウントは@yutakamisaka

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8月2日に2013年4月に創業し9年強経営してきたViibar社を「VideoTouch株式会社」に社名変更しました。また、フェムトパートナーズ株式会社、株式会社プレイドの2社から7億円の資金調達を実施しました。プレスリリースにまとまるとこれくらいシンプルな内容になるものの、この意思決定に至るには相応の背景と出来事が当然ありました。

今回、私たちとして事業を「VideoTouch」に一本化し、新社名にてリスタートするまさに第二創業の節目になりますので、背景も含めて自分の考えを整理しておきたいと思います!

これまでViibarに関わってくださった方々への感謝のメッセージとして、またこれからVideoTouchの成長に一緒に携わってくださる方々、あるいは私と同じような問題に直面するかもしれない起業家の方々にとって、何かしらの参考になれば幸いです。

ちなみに、現時点からふりかえって話すという裏技を使って整理しているため、俯瞰し、冷静に時系列を捉えて考えられているわけですが、それが当時に戻って同様の判断ができるかというとまた別問題だと思っています。

当時は、何が正解か誰も分からない状況の中で、限られた情報の中で確からしい方向を見定めて全力で走っていく必要がある状況でした。概してスタートアップというのはそういうものだと思います。そういった前提に立って読んでいただくと、より意味のあるものになるかと思います!

※文中にお名前が出てくる方には事前に掲載の許可をとっています。

全ての人と全ての挑戦に感謝

まず大前提として、今回の意思決定を進めるにあたって、本当に色々な方々のご理解、ご協力をいただきました。特に、「VideoTouch」以外の事業に携わってくれていたメンバーやステークホルダーの皆様にはご迷惑をおかけしたことを改めてお詫びさせていただくとともに、多大なる感謝の気持ちでいっぱいです。本当にありがとうございました!

みなさんそれぞれ想いがある中で最終的には今回の意思決定を応援して、背中を押してくださったことに心から感謝をしています。

また、これまでのViibarの中で当然うまくいったことも、うまくいかなかったことも沢山あるわけですが、その全ての挑戦に意味があったと確信していますし、それらの挑戦をさせていただけたことにも大きな感謝です!

私としては、悔しさを含めたこれまでの全ての経験を糧に、スタートアップのエコシステムにしっかりと還元をして、それを通じて巡り巡ってみなさんに恩返しすることが責務だと思っていますので、このチャレンジでしっかり結果を出していきたいと思います!また、その意味でこのnoteも何かしらスタートアップのエコシステムにとって還元できるものがあればと思い書いています。

背景、なぜ事業の一本化、社名変更なのか

クラウドソーシング×動画のビジネスモデルの限界

Viibar社では祖業である「動画特化のクラウドソーシング」のビジネスモデルを土台とし、それをニーズごとに最適化させる形で事業を展開してきました。ちょうど動画広告市場が大きく伸長するタイミングで参入できたため、その追い風を受ける格好で業容を拡大させていきました。

出典:https://www.cyberagent-adagency.com/news/114/

対象顧客としても企業のみでなく大量のコンテンツを必要とするメディア企業に広げ、また、バリューチェーンとしても元々の「動画の制作」のみでなく、その上流工程である「プロモーションの企画」や下流の「流通」工程までを垂直統合していくことで、最も売上が大きい期では年商20億円を超えるまでに成長しました。

一方で売上が伸びるにつれて、ビジネスモデル上の課題も大きくなっていきました。最大の課題はプロダクトの成長と事業の成長が直結しないビジネスモデルになってしまっていたことでした。

営業>プロダクト問題

動画制作者の方と企業のマッチング、その後の制作工程を管理するプロダクトを提供していたのですが、プロダクトを磨き込むことで事業の成長につながるというプロダクト駆動なモデルではもはや無くなっており、あくまで内部の制作効率を高めるもの、または営業の場面でフックになる程度のものになってしまっていました。

自ずと、社内のパワーバランスも営業>エンジニアとなり、なかなかエンジニアが定着しない組織となり、またそのことがプロダクトよりも売上を優先するカルチャーを自己強化していく負のスパイラルに入っていきました。

結果として、自分たちが当初保持していた「違い」は薄れていき、MOAT(参入障壁)が築ききれなくなってしまったため、売上は伸びるものの、「デジタル動画に明るい小さい電通さん」のような「絶対にViibarでなくてはならないわけでない立ち位置」に徐々に徐々になっていったと思います。

また、「違い」とはすなわち希少性であり、ビジネスでは「マージン」の源泉となります。「違い」が薄れていくにつれて、ビジネスモデルの利益率も低下をしていきました。大雑把にまとめてしまえば、プロダクトの分を超えて人的に事業を拡大させることで、売上規模を大きくすることに成功したが、違いと利益率が低下してしまい、私自身がスタートアップとしての本質であると考える「イノベーション」から外れていき、いわば「中小企業」になってしまったのです。

スタートアップの中小企業化問題

スタートアップの中小企業化問題。この言葉はエンジェル投資家で元DeNAの創業者でもある川田さんの言葉なのですが、実はスタートアップを経営する多くの起業家にとって胸をえぐられるような言葉じゃないかと思います。

念の為補足しておくと、もちろん中小企業が悪いということでは全くありません。自己資金やdebtを活用して持続可能な価値を追求する素晴らしい中小企業が世の中に沢山あることは言うまでもありません。ここで言っているのは、「イノベーション」を目的にequityで資金を調達し、急速な成長を期待されたはずのスタートアップがいつの間にか中小企業になってしまうという問題についてです。

起業家にとっての真の悩み

スタートアップの起業家にとって、実は派手なハードシングスは本当の悩みではないのではと自分は考えています。例えば、経営幹部が退職したり、資金繰りがうまくいかずキャッシュが底をつきそうなどの問題は、一定、対処方法があります。またそんな局面では起業家自体もアドレナリンが大量に出ている状態で事にあたるので、当然渦中にいる時はしんどいものの、とにかく手や頭を動かしていくことで問題は解決に向かっていきます。

一方で、より地味ですが本質的に解決が困難な問題とは、スタートアップとしてのモメンタム(勢い)が失われ、かといって倒産するわけでもなく、まさに意図せず中小企業の経営者になってしまうことではないでしょうか。

この状態では、切迫した意思決定に迫られるわけではなく、真綿で首を絞められるように、このままでいいのだろうかという内省に追われます。一方で、今まで築いてきたもの、構築してきた関係性などが、一転、枷(ジレンマ)となってしまうため、ドラスティックな経営判断も極めて難しくなります。こうしてスタートアップが中小企業となってしまう。これが起業家のメンタル的には一番辛いことではないかと自分は感じています。

あった3つの選択肢

自分自身、3年前ほどからこのことをずっと考えていました。その当時、とれる選択肢は3つありました。

  • このまま今のビジネスモデルで事業を展開し、オペレーションを磨き込むことでなんとか利益を創出して上場を目指す
  • Viibar社を売却し、より大きな構造の中のピースとして事業拡大を推進する
  • もう一度、プロダクト中心で継続的にスケール可能な会社をつくり直す

今でも正解が何かはわからないですし、そもそも正解、不正解などない選択肢の中で、結果としては、最も難易度が高かったかもしれない3つ目の選択肢を選びました。

そうして、「VideoTouch」の立ち上げ、およびその後の既存事業の事業売却によって「VideoTouch」事業への一本化、そして社名変更を3年ほどかけて実行しました。

VideoTouchのクローズドベータ版のUI

判断の際は、大きな痛みを伴う決断でしたので、当然悩みに悩みました。新規に新しく会社をつくってしまう方が遥かに簡単だったと思います。それでもこの決断をした、できたのは「起業家自身が心の底から楽しめている状態」をつくることの重要性に気づいたからでした。

起業家が心の底から「楽しめている」状態をつくることの重要性

自分自身、いつからか経営者なのだからこうあるべき、という鎖を自分で自分に巻き付けてがんじがらめになっていってしまったところがありました。そうして、とにかく楽しくてワクワクして始めたはずのスタートアップが徐々に楽しいものではなくなってくる。そして、そういう時は大抵周囲にはバレるもので、気丈に振る舞っているものの、一時期、自分の元気がなくなっていっていることが周囲にも伝わってしまっていた時期があったのではないかと思います。

よく考えてみれば、自分自身がワクワクすることによって、個人の構想や行動が加速し、それが周囲の人や他の様々なものを誘引する引力となることで、スタートアップの強力な磁場は生み出されていきます。特にわたしたちのような大きな設備投資も必要としないITスタートアップでは「起業家がワクワクすることで生まれる求心力」は極めて大きな資産です。自分は、これを過小評価してしまっていました。

以前、ある上場企業の創業者の方に「自分自身が最も楽しめている状態に自分を置いておく重要さ」についてアドバイスをいただいたことがありました。当時は頭では理解できたものの、まだ腹落ちしてその重要さに気づいていませんでした。が、今は明確に分かります。自分自身がどういう状態にあると最もパフォーマンスを発揮できるのか。その状態に、起業家は自らを「置き続ける」ことが結果として、会社にとって極めて大きなインパクトを生み出すのだと確信しています。

ゆえに、自分を欺瞞することだけはやってはいけない。厳しい決断だとしても、誠実に向き合い尽くした上で進めていくべきと考え、3つ目の選択肢を進めることにしました。

あしかけ3年間の大きなピボット

事業譲渡・売却、メンバーとの別れ

冒頭でも書きましたが、この意思決定はそれを支えてくれたメンバーやステークホルダーのみなさんがいて成立したものでした。特に自分自身もとても心苦しかったのは、譲渡・売却をした事業をやってくれていたメンバーに対してでした。

その事業を始めた当初は、本質的に会社にとって重要な事業だと考えて始めていましたし、そこに携わってくれていたメンバーは100%それにコミットしてやってくれていました。一定のユーザやお客様もいらっしゃり、社会から求められていた事業でもあったので、その撤退、売却については精神的にはとてもタフな仕事でした。

このオペレーションで経営チームとして最も重視したことは、その事業が売却後もViibarでやるよりも伸び続けること、その事業をやり続けたいメンバーの雇用を維持することでした。

残念ながら売却・継続できた事業だけなく、閉鎖しなければいけない事業もあったため、全てのメンバーにその事業に関わり続ける環境を提供はできませんでしたが、結果的には、朝日新聞社、Bitstar社、UUUM社への事業売却・譲渡を実施させていただき、最大限できることはやりきれたと思います。

とにかく誠実に向き合う

また、自分自身の言葉で逃げずにメンバーにも丁寧に説明をさせてもらいました。Viibarでは月末の〆会を創業以来毎月やっているのですが、その場のQ&Aで非常に厳しい質問や意見をメンバーからもらったこともありました。

意思決定に至るための情報量や視点にも当然差が出ますので、それを可能な限り埋めるべく、背景を整理して、特になぜそう判断したのかを文章でもまとめて共有もしました。

また、可能な限り全ての人と直接1on1もやりました。もちろん、全員が完全に納得してくれるということは難しかったかもしれませんが、経営者としてやるべきであることは、逃げずにやりきれたとは思っていますので、結果、この意思決定に後悔はありません。

朝日新聞社に事業譲渡したbouncyの壮行会

メンバーには、とにかく申し訳ない気持ちと最大限の感謝の気持ちで一杯です。他社に移って、楽しんで事業にコミットしているメンバーの話を聞くことは本当に嬉しいですし、自分も負けてられないなと思っています。

終わらせるという仕事

また、投資家としてここまでご支援いただいた日本テレビの太田さんにも、第二創業の節目ということで壮行の場を設けていただいたのですが、その場で「仕事では5種類の人がいる。『素晴らしいアイデアを出す人』『それを形にする人』『形にしたものを運用する人』『終わらせる人』『傍観者』つまり終わらせることも立派な仕事なんだよ」という言葉をいただきました。もちろん、できればやりたくない仕事であることは間違いないですが、私の他にも事業売却のオペレーションに関わってくれたメンバーは皆、そこは立派な仕事としてやりきってくれました。

株主のバトンタッチ

また、今回、実は資金調達に伴い、既存の株主の方々から新規の株主に株を引き受けていただき、資本構成の変更を行っています。

既存の株主の方々には、結果として期待いただいていたリターンをお返しすることができず、本当に申し訳ない気持ちしかありません。

そんな中で、新しい打席に立たせていただくべく背中を押していただけたことは奇跡に近いと本気で思っています。それだけ素晴らしい株主の方々にご支援をいただけていたことは極めて幸運なことでした。

既存の株主の方々が参加される最後の取締役会にて、リード投資家のGCP高宮さんから「起業家が諦めない限り成功するチャンスはあり続ける」というメッセージをいただきました。

いただいたご支援に対しては、自分自身が結果を出すことでエコシステムへの還元を通じて恩返ししていくしかないと思っていますので、覚悟感を持ってやっていきたいと思います。

新生VideoTouch社を支えてくれているメンバー

会社の構造転換に伴って別れなければいけないメンバーがいた一方、そうした変化の中で、改めて覚悟を固めて一緒に走ってくれているメンバーもいたことが自分にとっては一番の心の支えになりました。

VideoTouchリリース一周年をお祝い

特にこの7月から取締役に就任したCTOの浅見(gaooh)とは、かれこれ8年以上の付き合いになりました。入社してくれた当初は頼れる尖ったエンジニアだった浅見が、様々な経験や悔しい思いを通じて、本当に経営者として背中を預けられる存在になってくれたことはとても頼もしいですし、感慨深いものがあります。あまり露出してないだけで、実は背中を見せるタイプのCTOとしては相当なレベルじゃないかと思います!

また、ビジネスを担当してくれている高柳とも、7年以上一緒にやってきました。彼とはVideoTouch以外の事業の立ち上げも数々一緒にやった仲です。VideoTouchの立ち上げも牽引してきてくれました。全方位に課題が山積みのスタートアップで縦横無尽に事業課題にコミットしてくれる彼のような存在は本当に頼もしいです!

コーポレート執行役員の山本は、ジョインしてから4年半ほどですが、決して前向きな仕事ばかりではないフェーズでも会社としてのあるべき姿をブレずに追求してきてくれました。今回の一連の極めて難易度の高いオペレーションも実務面はほぼ任せられて、事業に集中できる環境をつくってくれたことは相当大きかったです!

他にも、全員を書けないのが心苦しいですが、エンジニア、デザイナー、マーケ、セールス、カスタマーサクセス、コーポレートそれぞれに本当に最高のメンバーたちが集まっています!今のVideoTouchのメンバーは半分がVideoTouchを始める前からのメンバー、半分が新しいメンバーです。

これまでのViibarの歴史も経験しているメンバーとVideoTouchに共感してジョインしてくれたメンバーが、ともに「VideoTouch」を世の中になくてはならないプロダクトにする!ということに並々ならぬ思いを持って事に向かえています。まさにこの部分が、VideoTouchチームのコア(核)だと思っていますので、コアを大切に最高の会社をつくっていきたいと思います!

他の職種になりきってみる「Welcome to my world 」というワークショップ

新しい株主との出会い

また、今回、第二創業のタイミングで新しい株主から資金調達を実施しました。特に、今回リード投資家として出資をしてくださるフェムトパートナーズさんには大きなチャンスをいただきました。

今回の資金調達にあたり他にも様々なVCさんとお話しさせていただきましたが、フェムトさんは一貫して最初から「VideoTouch」を伸ばしていくためには今後も資金調達が必須になる、そのためにこのタイミングで資本構成も整理すべきという意見でした。

これまでの資本構成ままに追加出資に興味を持ってくださるVCさんは他にもいらっしゃいましたが、資本構成の見直しまで踏み込んで提案をくださったのはフェムトさんのみでした。本質的な「VideoTouch」の成長を見越して、そこからの逆算で私たちの目線に立って考えていたいたことに心から感謝しています。

また、どうしても状況的に目線が下がりがちな私たちに、「とにかく短中期はいいから中長期を見てください。そのために思考の枷を外して制約なく考えてみてください」と繰り返しコミュニケーションいただけたことは、フェムトさんのスタンスを強く感じるきっかけになりました。

また、このタイミングでプレイドさんからも出資いただけたこともとてもありがたいことでした。「VideoTouch」を世の中になくてはならないサービスにすべく、プレイドさんとも協業しながら骨太な事業をつくっていく体制が整いました。

「Vulnerability」というキーワード

フェムトの代表の磯崎さんが最近出版された「増補改訂版 起業のエクイティ・ファイナンス」。実は出版される前に、一部内容を抜粋したものをPDFで送っていただきました。

その骨子は、ファイナンスというのはただお金を集めることではなく、企業にとっての「求心力のインセンティブ」であるということ。また、それを中心で司る経営者は「Vulnerability」が重要であることが書かれていました。

「Vulnerability」は直訳すると「脆弱性」ですが、この文脈では「ありのままに・・・」という意味になります。要するに、俺はすごいんだぞというマッチョなスタイルで経営するよりも、自分の「弱みや失敗」も隠さずに自己開示して、それによって共感が生まれ求心力となっていく、そんなリーダーシップがこれからの企業には求められているという内容でした。

この抜粋を私にお送りいただいた理由を直接お聞きはしていませんが、きっと、これまで私が経験した様々なこと、それすらもオープンにして糧にしていく勇気、それこそ「Vulnerability」なんじゃないかというメッセージだったと解釈しています。このメッセージを忘れずに、ありのままに、ひたむきにやっていきたいと思っています。

VideoTouchのこれからのこと

社名を変える理由

というわけで、これまで書かせていただいた諸々を進めることで、「VideoTouch」という事業一本でやっていく体制がようやくできました。これまでのViibarという社名で続けていくこともできるたのですが、私たちとしてはこのタイミングで社名を変更することにしました!

  • 第二創業の節目でもあり、社名新たにやっていくタイミングであったこと
  • プロダクト中心の事業づくり会社づくりにフォーカスするため、プロダクト名と会社名を同一にしたかったこと
  • 認知のためのコスパが良いこと

社名変更した理由としては以上、3点になります。新生「VideoTouch株式会社」としてこれからはやっていきますので、どうぞよろしくお願いします!

VideoTouchとして初めてのリアルイベント出展だったCX Conferenceにて

変わらず追い続けることと、変わること

さて、VideoTouchがこれから探求していく領域はこれまでのViibarでもやってきた「動画」領域です。動画領域は、ここ10年でYoutubeやTikTokなどメディアが動画化することで大きく一般化が進みました。いまやあらゆるコミュニケーションが動画化していっています。

ビジネスのシーンでも広告の動画化を皮切りに、様々な媒体が動画化していっていますが、まだまだその裾野は限定的です。

私たちはこれからの10年で、AIが顧客価値のレイヤーまでインパクトを与えていくと考えています。動画領域でも、動画自体の自動生成や、動画、テキスト、音声などフォーマットの異なるコンテンツの往来がシームレスになり、動画のような非構造化データの構造化が進む10年になるとみています。この世界線では、動画はもはやこれまでの「動画」ではなく全く異なる体験に進化していくはずです。

わたしたちが社名を「VideoTouch」にしたことも、そうした動画の可能性、進化を自らの手で追求していきたいと考えているからです。この大きな波の中で、本質的な変化を捉え、愚直にその社会実装をやりきっていき、社会にとって大きなインパクトを自らの手で生み出していきたいと思っています!

2周目はここをもっと上手くやりたい

シリアルアントレプレナーというわけではないですが、実質もう一回起業しているに近いので、2周目はこの辺りはもう少し上手にやりたいなと思っています。

  • プロダクト中心の事業づくり
  • プロダクト中心のチームづくり
  • 最高のカルチャーづくり

この辺りは本当に意識して進めていまして、例えばVideoTouchはスクラムで開発をしていますが、スプリントレビューに実際のユーザさんに参加をいただいています。なかなか珍しいのではないかと自負しているのですが、こういった開発のやり方一つとってみても、ユーザが抱えている本質的な課題にエンジニアに限らずBizも含めたチーム全員がフォーカスできるようになっています。これからチームがスケールしていってもここはブラさずにやっていきたいと思います。

実際のユーザであるfreeeさんに参加いただいるスプリントレビュー

また、チームやカルチャーについても徐々に徐々に形になってきています。

  • 本質を捉えて
  • シンプルに事に向かうことができる
  • プロフェッショナル集団が
  • 越境しながら背中を預け、それぞれの力を最大限発揮できる

という理想のチームづくりに私も浅見も本気で取り組んでいるため、徐々にチームとしても強くなってきています。よく浅見と話しているのは「ソフトウェアをつくるように組織をつくりたいね」と話しているのですが、アーキテクチャ(土台)が非常に大事になると思っているので、プロダクトと同様に魂を込めてチームづくり・カルチャーづくりに今後も向き合っていき、最高の会社をこれからつくっていきたいと思います!

原文:Re:StartUp! 10年目の起業家は「スタートアップの中小企業化問題」をいかに乗り越えたか

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