サイバーセキュリティ事業を展開する Flatt Security は13日、GMO インターネットグループ(東証:9449、GMO-IG)から約10億円の出資を受け入れ、また GMO-IG が既存株主から Flatt Security 発行済株式の66.6%を取得したことで、GMO-IG の傘下に入ったことを明らかにした。事実上、GMO-IG による Flatt Security の買収とみられる。
Flatt Security は2017年5月、メンバーの多くがミレニアル世代に構成された東大発スタートアップとして創業(創業時の社名は Flatt)。当初はライブコマースアプリ「PinQul(ピンクル)」を展開していたが、2019年にサイバーセキュリティ分野へ事業をピボットし、社名も Flatt Security に変更した。
現在は、情報漏洩やデータ改竄につながる脆弱性がないか調査する「セキュリティ診断」と Web エンジニアのためのセキュアコーディング学習プラットフォーム「KENRO」を提供している。今後、世界向けに「組織内のプロダクト開発・運用業務とセキュリティ業務との分断の解消」実現を目的とした、「Shisho」というプロダクトを展開している。
Flatt Security は今後も独立した経営体制を取るが、新たに支配株主となった GMO-IG からは、代表取締役グループ代表 会長兼社長執行役員・CEO の熊谷正寿氏が Flatt Security の取締役に就任する。GMO-IG は2022年1月、イエラエセキュリティ(旧ココン)の株式50%を92億円で取得し買収、サイバーセキュリティ事業への参入を本格化した。
Flatt Security とイエラエセキュリティ(現在は、GMO サイバーセキュリティ by イエラエ)は、共にサイバーセキュリティのソリューションを提供しているもののメニューはそれぞれ異なるため、今回の買収は GMO-IG にとって、提供ソリューションの多様化を図る意図があるものと考えられる。
<Flatt Security のこれまでの軌跡>
- MonthlyPitch登壇者が占う、2024年のテックトレンド <B向け技術スタートアップ起業家編>
- 開発者とセキュリティの距離を縮めるFlatt Security、BDVとFGIらから2億円を調達——世界向けプロダクトローンチへ
- インスタグラマー高橋ゆき氏プロデュース「powanto lune」がPATRAブランドにーーPinQulから移籍
- 【追記あり】ライブコマースの「PinQul」がサービスクローズを発表、理由は「目指す形から変わってしまっていた」
- ライブコマース「PinQul」運営のFlattが7名の個人投資家より総額2700万円の資金調達、プライベートブランドに強みを持つサービスへ
- ライブコマース「PinQul」運営のFlattがアパレルTOKYOBASEの新ブランドと連携、事業者やインフルエンサーの公募も
- 「30分の配信で11800円が43着」ーーライブコマースPinQul運営のFlattがプライベートブランド「P.Q. by PinQul」の販売を開始
- 「開始2分で商品売り切れ」ーー東大発ベンチャーのFlattがライブコマースアプリ「PinQul」を公開
via PR TIMES
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