10億ドルをデットファイナンスで調達したSpotify、次にやりたいことは動画か?

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<ピックアップ>What Does Spotify Want to Buy With a Billion Dollars?

SoundCloudも新たに月額制のサービスをローンチし、音楽ストリーミング業界の競争は激しくなっている。ここにきて、業界大手のSpotifyが10億ドルを新たに調達したというニュースが報じられた。今回は株式譲渡による資金調達ではなく借入による調達だ。

融資をしたTPGとDragoneer Investment Groupは、株式公開価格から20パーセントのディスカウント価格で社債を株式に転換することができたり、株式の現金化までの日数を一般的な180日ではなく90日後にできるといった、かなり融資側に譲歩した契約内容であるとWall Street Journalが報じている。

このアグレッシブな条件が業界を驚かせているわけだが、関係者が次に抱く疑問は、なぜSpotifyはそこまでして莫大な資金を調達したいのか。10億ドルの資金で何をしたいのかという点だ。

Re/codeは、かねてより同社が動画コンテンツを強化したいという意図を示していながらも、まだ本格的な動画サービスが始まっていないことを指摘して、今回調達した新たな資金を動画サービスの強化に使うのではないかと分析している。

Spotifyは、いくつかのメディアの動画クリップをiPhoneとAndroid向けに提供しているものの、そのコンテンツはまだあまり目立っていない。動画コンテンツの充実にはまだまだやるべきことが残されている。

とはいえ、動画市場の競争も加熱している。YouTube、Facebook、Snapchatをはじめ、多くのテック企業は動画コンテンツの充実に取り組み、ユーザーをいかに惹きつけるかに必死だ。

そんななかで、Spotifyがいかにユニークなポジションを確立できるのか。その挑戦は大きなものだが、少なくとも10億ドルの追加資金があれば、なにか大きな一歩を踏み出せるのではないだろうか。

via. Re/code

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