中国eコマース大手 Alibaba グループ(阿里巴巴集団)の決済サービスを提供するAlipay(支付宝)は、同社のモバイルアプリAlipay Wallet(支付宝銭包)向けに、前回のバージョンをリリースしてから2ヵ月で8.2版をローンチしアップデートを行った。消費者の日常生活により関連性を持たせた、今回のアップデートのいくつかの新機能を紹介しよう。
1. 記帳
今回のアップデートの目玉の1つは、Alipay 経由で行った全ての取引や支払いに関する取引明細書を自動的に作成する記帳機能だ。たとえAlipay 経由以外の支払でも、ユーザは記録として追加することができる。ユーザは通信費、交通費やショッピング代を含め全ての金銭の流れを、別々の項目ごとにAlipayで記録することができる。
2. ボイスメッセージとソーシャル共有
Alipay Wallet は、販売業者の正式サービスアカウントをユーザにフォローしてもらえる「サービスウィンドウ」機能を以前リリースしている。サービスアカウントを提供する販売業者とその利用者向けにアップデートされた今回の内容は興味深く、個人ユーザでも写真を撮りそれをソーシャルプラットフォーム上で共有でき、送金やサービスアカウントを閲覧する際、ボイスメッセージを送ることもできる。サービスアカウント向けのアップデート内容には他に、アカウント検索と共有機能の改善がある。
3. AliPass
Alipay は、消費者が提携販売会社のウェブサイトか、Alipayの決済機能を利用したモバイルアプリ経由で購入したeチケット、割引券やクーポン券全てを見たり管理したりすることができる、AppleのPassbookに似た機能を以前のバージョンでリリースしている。今回アプリの「探索」ページにこれら全ての機能が盛り込まれ、AliPass という新たなブランドネームが付けられた。
8.2版では、QRコードのスキャニング、アプリのローンチスピード、ネット接続スピード等機能の改善が図られた。現在アプリはiOSとAndroidプラットフォームからダウンロードできる。当然のことながら、Windows Phone向けは最新のアップデートからまた漏れてしまった。
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