PaytmがAlibaba(阿里巴巴)とSAIF Partnersから2億米ドルの資金を新たに調達

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Economic Times が報じたところによると、Alibaba Singapore が近々、Paytm E-Commerce に1億7,700万米ドルを投資することがわかった。Alibaba Singapore は中国 e コマース市場の巨頭 Alibaba Group(阿里巴巴集団)の完全子会社だ。

同紙はさらに会社登記所(RoC)の資料を引用し、既存の投資家である SAIF Partners の出資分も加えると、このラウンドでの調達額は合計2億米ドルにのぼるとしている。

今回の投資により、Alibaba(阿里巴巴)とその決済サービスである Alipay(支付宝)が Paytm に占める株式シェアは、現在の40%から62%に拡大する。投資後、この e コマース企業 Paytm の評価額は10億米ドル近くになる可能性がある。

Economic Times は以前、Alibaba が2億〜2億5,000万米ドルを Paytm に投資する見込みであると報じていた。記事で指摘された通り、Paytm は PayTM Mall あるいは PayTM Bazaar に名称変更される。

この資金投入で Paytm は巨額の活動資金を手にすることとなり、インドの e コマース大手である Flipkart や Amazon への挑戦が可能となる。インドにおける e コマース市場のシェアはこれら2社の合計で70%に達する。また、2016年11月にインド政府は高額紙幣の廃止に関する発表を行ったが、これも同社のモバイル決済サービスにとって追い風となった。同サービスはその後、1,000万人の顧客を獲得している。

Paytm は決済手段を提供するプラットフォームであり、モバイル端末で利便性の高いモバイルコマースを可能にしている。同社は Vijay Sekhar Sharma 氏が2000年に設立して以来、モバイル広告、マーケティング、決済手段を同社加盟店向けに提供してきたほか、デジタル商品の販売とサービスも手がけている。同社は、SAIF、Sapphire Venture、Silicon Valley Bank、著名実業家の Ratan Tata 氏などから合計10億米ドル弱の資金を調達してきた。

同社は最近、個人およびスモールビジネスを対象に、口座あたり最大10万インドルピー(約1,500米ドル)まで預金できる決済口座のサービスをローンチした。Paytm は最近、Alibaba グループの国際常務取締役である K.Guru Gowrappan 氏を追加取締役に任命。さらに同社はこの動きの数日前、Mark Schwartz 氏を取締役会に迎えている。同氏は Goldman Sachs グループの副会長であり、同グループのアジア太平洋地域担当会長。2014年のニューヨークで、Alibaba の創業者 Jack Ma(馬雲)氏と Joseph Tsai(蔡崇信)取締役副会長が250億米ドルの IPO を行った際、これを成功させる上で Schwartz 氏が重要な役割を果たした。

Paytm は現在、インドで3番目に大きい e コマース会社である Snapdeal と合併に向けた交渉中である。

【via e27】 @e27co

【原文】

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