アジア発のモバイルメッセージアプリは数多く存在する。
KakaoTalk、WeChat、Comm、GREE Messanger、Line、Cubieなど、いろいろだ。業界はかなり混み合ってきている。だが、今年は現地密着型のモバイルチャットアプリがさらにローンチされるのではないかと思っている。なぜなら、同業界にはまだたくさんのチャンスがあるからだ ーーー 特に、ゲームやバーティカルのチャットアプリにおいては。
新規参入者が自身のサービスを目立たせることは難しいと認識すると同時に、大手サービスは各自のプラットフォームをマネタイズし始めるだろう。多くの人がチャットアプリはいわゆるおしゃべりだけと考えているが、私はどちらかと言えば、目障りなニュースフィードやストリームのないソーシャルネットワークのようなものだと思っている。チャットアプリは、より魅力的で親密感がある。というのも、ユーザがメッセージを送る人は彼らが本当に気にかけている人だからだ。そう思わないだろうか?
モバイルメッセージアプリではゲームがうまくいっている。ユーザが、1度や2度会っただけの人とではなく、実際によく知っている友達とゲームをしたいからだ。これが、DeNAとGREEが競い合って独自のモバイルメッセージアプリを構築し、この分野に比較的遅く参入したにもかかわらず、資金を投入している理由でもある。
そして、モバイルメッセージアプリのプラットフォームでうまくいくのはゲームだけではないかもしれない。モバイルコマースなどのその他の分野でも、ユーザの定着率が高ければうまくいくかもしれない。この点についてもう少し説明しよう。
1.市場確保の競争
WeChatは中国市場、Kakao Talkは韓国市場を独占している。そして、Lineは日本市場を独占し、中国市場のシェアを少しでも掴もうと取り組んでいる。今、同業界はまるで戦争状態だ。
アジアの残りの地域では、シェアを勝ち取る余裕はまだある。インドネシアでは競争が集中しつつあり、チャットアプリサービスは現地のモバイル通信業者やパートナーと提携し、東南アジア全域での拠点を築こうとしている。
Tencentはこの動向を静観しているが、同社はインドネシアとタイ市場にむけて全力で取り組もうとしている。市場確保の競争は現実に起こっているのだが、メディアにはまだあまり取り上げられていない。
2.モバイルゲーム・プラットフォーム
KakaoTalkとLineは、ゲームがモバイルメッセージアプリに収益をもたらすことを証明した。それで突然、誰もがそれに飛びつこうとしている。私は、TencentがなぜWeChatでゲームを提供しないのかと尋ねられることがある。それで、Tencentの人に聞いてみたが、コメントを拒否された。
私が思うに、TencentはWeChatのマネタイズよりもユーザの獲得に注力しているのだと思う。まじめな話、Tencentはまだユーザ獲得以外に何もする必要がない。同社にはお金がある。それに、もし同社がゲームサービスを提供しようと決めれば、それをするだけの能力が同社にはある。Tencentはゲーム分野に強いのだから。
ゲームプラットフォームとしてのモバイルメッセージアプリというアイデアが今はまだ新鮮な一方で、さらに多くのモバイルメッセージアプリが参入し始めるにつれ、それが面白みのないものになる可能性もある。最後には、デべロッパーは誰のためにゲームを開発するべきか分からなくなってしまうだろう。
そして、それに勝ち残るのは、収益の配分率が一番高く、ゲームをホストするのに簡単なプラグ・アンド・プレイ・ソリューションを提供する企業ではないだろうか。
3.バーティカルチャットアプリ分野
現在、世の中にはFacebookやTwitterのような一般的なソーシャルネットワークサービスがある。家族や友達と、もっとプライベートなサービスを望む人にはPathというサービスもある。また、AmazonやTmallなどの総合的なeコマースサイトや、MbaobaoやLamiuなど専門アイテムを扱うバーティカルコマースサイトもある。
何が言いたいかというと、このトレンドはモバイルメッセージアプリでも同じだと私は思っている。
実は、ある意味ではそのトレンドはもう起こっている。カップル専用のアプリ(Between、Lovebyte)、女性専用アプリ(Cubie)、そして出会い系アプリ(Momo)などがすでに存在しているからだ。そして、2013年にはターゲットを絞った専用のモバイルチャットアプリがもっとローンチされるだろう。さらには、母国語で利用できる現地密着型のチャットアプリもローンチされると思う。
以上、推測の多いことは認めるが、それは私がこの競争がどう繰り広げられるのかに非常に興味があるからだ。あなたが投資家であれ、起業家であれ、この業界の動向からは目を離さないでほしい。ひょっとしたら、 2013年には思いがけないチャンスをもたらすかもしれないからだ。
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