クラウドソースのデザインマーケットプレイスDesignCrowdは、昨年規模を倍増させ登録デザイナー数は10万8,000人に

SHARE:

【原文】

Design-Crowd-e1362124784699

昨年、DesignCrowdは同社のビジネスを倍増させ、登録デザイナーは今や10万8,000人にも上る。すべてのデザイナーがクライアントから報酬を得るわけではないのに、デザインのクラウドソーシングはなぜそんなに儲かるのか?

クラウドソーシングは、その取り組みがコラボ的なものである場合に特にメリットがある。DesignCrowdがローンチしてクラウドソーシングはデザイナーが競い合うサービスとなり、エンドユーザは非常に有能なデザイナーが制作したデザインの中から1番良いと思う作品を選択するようになった。最近、DesignCrowdがこれまでに10万8,000人のデザイナーを引き寄せ、昨年にビジネスを倍増させていることがわかった。

DesignCrowdが、オーストラリアのベンチャー企業Starfish Venturesから300万米ドルの資金を獲得し、この実績を記録するまでには1年少々の月日が経った。オーストラリア発の同スタートアップは、2012年10月に東南アジア地域でもサービスをローンチした。

同サービスのコンセプトはかなりシンプルだ。デザインの委託はコンテスト形式で行われ、クライアントは選んだデザインのみに料金を支払うというもの。この方式はある程度のデザインを準備して提出したにもかかわらず、その作品が採用されなかったデザイナーにとっては少し不公平かもしれない。だが、DesignCrowdの設立者でCEOのAlec Lynch氏は、採用されなかった作品のデザイナーの努力に対し、同社がこれまでに100万米ドルもの参加報酬をデザイナーに支払っていると語る。

デザイン業界におけるクラウドソーシングの動向

Lynch氏は、アジア地域、つまりインド、シンガポール、フィリピンで、デザインのクラウドソーシングが有望なビジネスであることを特に考慮して、デザイン業界のオブザーバーが興味を持ちそうな動向をいくつか紹介してくれた。

  • ・クラウドソーシングを最も実施している国は、アメリカ、オーストラリア、イギリスで、2013年にはアメリカ、ブラジル、シンガポール、ドイツで大きな成長が見られるだろう。
  • ・もっとも依頼の多いデザインタイプのトップ3は、ロゴのデザイン、ウェブデザイン、そしてグラフィックデザインである。最速で成長しているカテゴリーは、アプリのデザイン(iOSとAndroidブームの影響)、Facebookページのデザイン(今では10億人のユーザがFacebookを利用していて、ブランドと消費者を結びつける最善のツールとなっている)、そして、本の表紙のデザイン(電子書籍出版の増加による)だ。
  • ・クラウドソーシングにおけるデザイナーの需要は過去12ヶ月で倍増した。DesignCrowdに登録しているデザイナーの数は今や10万人である。
  • ・クラウドソーシングにおける小企業からの需要は2012年末以降に倍増し、2013年初めにはブームとなっている。DesignCrowdでは、2013年に投稿されたプロジェクトの数が50%以上も伸びている。
  • ・デザイナーを1番多く持つ国は、アメリカ、インド、イギリス、オーストラリアで、新興国のなかではインドネシア、フィリピン、パキスタンが最も多い。

Lynch氏は数字の強さを強調している。

「今では小企業はオンライン上で10万人のデザイナーにアクセスすることができます。これは、クラウドソーシングが従来のデザイン業界を揺るがしている理由の1つです。DesignCrowdに登録しているデザイナーの数は、イギリス全土にいるクラウドソーシングのデザイナーの2倍にあたります。」

アプリのデザインはデザイナーが特定のプラットフォームだけに制限されておらず、加工や暗号化のされていないデザインだけに集中すればいいという点で、柔軟性がある。

「例えばグラフィカルユーザインターフェイスのための新しいアプリのデザインを探しているクライアント、もしくは、現在のアプリの見た目をアップデートしたいクライアントは、デザインの概略欄に彼らの要望を具体的に書き、プラットフォームの種類(iOS、Android、MW Windows 8、Blackberryなど)を記載します。その後、DesignCrowdのデザイナーは、コード化されていないデザイン案をDesignCrowdのデザインコンテストに提出します。」

DesignCrowdで高収入を稼ぐデザイナーたち

Lynch氏は、クラウドソーシングによるデザイン制作には小企業以上の様々な企業から需要があると言う。具体的には、同サービスはこれまでに、Virgin、Showtime、Amnesty、ハーバード大学などの数多くのブランドによって利用されている。さらには、オーストラリア元首相Keven Rudd氏もDesignCrowdを利用してTシャツを作っている。

私たちはLynch氏に連絡をとって、DesignCrowdに登録するとどのくらい稼げるのか、特に参加報酬についても聞いてみた。それを説明するために、同氏はコンテストを通じて20万米ドルを稼いだデザイナー「PBさん」を例に挙げた。

「正社員として頭の回転が遅い上司の下で働いていた時の1か月の収入は1,750ポンドでしたが、それが今では月平均で6,000ポンドにも増えています。」

2番目に高収入を稼いでいるのは、フィリピンのArt Samuraiさんだろう。

「DesignCrowdは、参加報酬を導入することで、コンペへの参加を価値のあるものにしました。その参加報酬は私の全収益の18%を占めています。これは大きいです。」

採用されなかった?でも、心配はいらない

DesignCrowdは、サービスにさらなる付加価値をつけるため、BrandCrowdをローンチした。これは、コンペで採用されなかったデザインのためのプレミアムロゴマーケットプレイスだ。興味のあるクライアントは採用されなかったロゴやデザインを閲覧でき、デザイナーはそれらを販売して収入を得ることができる。

クライアントの意向に合わないデザインにもチャンスがある。

「BrandCrowdは、既製のブランドテンプレート、もしくは未使用のデザインを販売するためのマーケットプレイスです。このサービスはフリーのデザイナーに受動的所得をもたらします。デザイナーは無料で利用ができます。小企業がロゴを見つけやすく、デザイナーがそれらを販売しやすいように、デザインは業界ごとに分類されています。」

デザイナーは、このマーケットプレイスで販売した価格の70%を受け取る。ユーザはそれぞれのデザインに「spring」ボタン(ソーシャルネットワークの「いいね!」と同じような機能)を押して励まし合うこともできる。

DesignCrowdのホームページは、www.designcrowd.com

【via e27】 @E27sg