iPhoneやアンドロイドなどのスマートフォンからライブで動画ストリーミングが楽しめるTwitCasting(ツイキャス)のユーザーが200万を突破したそうだ。3月28日、本誌の取材にサービスを運営するモイの代表取締役、赤松洋介氏が答えてくれた。
赤松氏によると、2010年2月3日のオープン初年度は25万人、2011年に75万人、2012年に175万人と順調にユーザーを伸ばしており、「昨年11月頃から急にギアチェンジした印象。2013年に入って毎月20万人近いユーザーが登録してきている」と、年内に400万人を突破する可能性も出てきていると話してくれた。
ユーザーのアクティブ状況については、アプリやPCウェブ、ライブ視聴、アーカイブなど様々な視聴スタイルがあるため、あくまで参考としつつ、「ライブについては1日20万人から30万人の訪問があり、それぞれ4〜5分滞在している」のだという。
さて、気になるのは伸びている要因だ。しかし赤松氏に尋ねると「自分で作っておいてアレなんですが、正直よくわからないんですよね」と若干困り顔になりつつ「実は現時のユーザーのほぼ半数は24歳以下なんです」といくつかのライブを見せてくれた。
ライブ配信しているサムネイルに並ぶ顔は確かに若い。若いというか、高校生とか中学生、ティーンがほとんどだ。試しにひとつ開いてみるとどうやらメイク方法をライブ配信しているようだ。視聴ユーザーはTwitterでコメントを残している。
「芸能人の田村淳さんの配信番組の影響とかもあるかもしれませんが、若い年代のユーザーが増えました。ネット上の知り合いを増やしたい、という感じでチャットのような使い方が多いです」。赤松氏は、自分がまず読まないティーン系の雑誌にツイキャスの情報が掲載されている「斜め上」の展開にまだ気持ちが追いついていない様子だった。
Ustreamやニコ生といった他のライブ配信サービスに比較して、赤松氏がこだわるのはコミュニケーションの質だ。映像の質よりも「ラジオのような感覚で」リアルタイム性を高めたり、完全な匿名性を排除することで微妙なコミュニティの舵取りをしているという。また、若いユーザーが多くなったこともあって監視体制の強化にも着手しているそうだ。
TwitCastingはオープン当初、やはり赤松氏が代表取締役を務めるサイドフィードの一プロジェクトとして立ち上がったが、2012年2月29日(肉の日を狙ったらしい)に分割、モイとして新たに法人を設立している。
現在の収益モデルは広告と課金。売上の比率はほぼ同等だそうで、課金についてはアンドロイドからの収益が伸びているのだという。「モイとしては1期目が終わったところだが、収益的には若干の黒字というところ」(赤松氏)と状況を教えてくれた。
急激に成長を続けるツイキャスの今後について赤松氏は、より大きな資本との連携も視野に多方面と話をしている最中だという。
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