新経済サミット〜パネル・ディスカッション「ITで世界の教育はどう変わっていくのか」 #NES2014

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※この記事は英語で書かれた記事を日本語訳したものです。英語版の記事はコチラから

これは、新経済サミット2014の取材の一部だ。更新内容は、Twitter@thebridge_jp からもフォローできる。

新経済サミット1日目午後のセッションでは、教育分野における技術革新についてパネル・ディスカッションを聞く機会があった。ビズリーチの南壮一郎氏のモデレートのもと、3人のスピーカーが参加した。

  • ハーバード・ビジネス・スクールMBA Youngme Moon 氏
  • Udemy CEO兼社長 Dennis Yang 氏
  • 慶応大学環境情報学部教授 村井純氏

パネルの冒頭、Youngme は、我々の生活の中で多くのことが技術によって変化している中で、教育だけがあまり変化をしていないことを指摘した。

数年前と現在の学習を比べてみると、依然としてそれは退屈なものだ。教育に関しては、話を聞く側は必然的に囚われの身であり、教師には生徒をエンゲージしようとするインセンティブが乏しい。退屈な教師でい続けることは、実にたやすい。教師は情報を届けるしくみであるべきで、そして、生徒の仕事はその情報を吸収することだ。このしくみは機能するだろうか。おそらくそれらしくは機能するものの、そこには大きな欠陥がある。

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Youngme Moon

彼女は MIT(マサチューセッツ工科大学)の無料で提供されている電子回路講座の例を挙げた。昨年15万件のサインアップがあったが、一年後に残っていた受講者は5%に過ぎなかった。オンライン講座の中退率は顕著なものだと語った。多くのオンライン講座はシンプルな情報を届けるしくみであり、オフラインで受講するのと極めて似た環境が提供される。したがって、そこに革新は存在しない。しかし、Youngme はその将来に楽観的だ。

取り決めからは例外として扱われるオンライン講座は、今までよりも受講者に没頭してもらえる教育のあり方を見出そうとしている。オンライン学習における本当のブレイクスルーは、まだこれから訪れるものだ。

Dennis Yang は Udemy について簡単な紹介をし、Udemy には生徒に教育を届けるということに加えて、現役の教師のみならず、将来の教師を生み出す力があることを指摘した。

Udemy では、教育機関の外にも偉大な教師がいると考えている。その人たちはボスであったり、メンターであったり、コーチであったりするわけだが、彼らに世界中の生徒に教えるためのプラットフォームを提供したい。たいていの人は自分は生徒だと考えているが、彼らには教える側にも立てるんだということを感じてほしい。

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Dennis Yang

Dennis は Udemy で提供される講義の多くが技術スキル寄りのものであることを認めながらも、それはアーリーアダプターの人たちの関心が高いことによる結果だろうと分析した。しかし、Udemy では、消防士になるための筆記試験の合格方法など、当初予期もしなかったニッチなテーマも多く扱っているのだそうだ。彼はこのような形で、オンライン教育が拡大し続けることを期待している。

村井純氏は、インターネットの利用を通じて、授業を生徒により適したものにできる可能性があると述べた。

今日、誰もが MOOCs(Massive Open Online Courses)のことを知っている。しかし、インターネットの特性の一つは個別化だ。つまり、授業内容と個々の生徒をマッチングさせるしくみが、この分野では興味深い発展になり得るだろう。

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村井純氏

彼はオフライン授業を補う手段としてもオンライン講義が使える可能性があるとし、実際に慶応大学の自分の授業でそのようにしていると話した。

伝える情報によっては、私は生徒に MOOC をチェックしなさいと言っている。そして授業では、他のことを話すようにしている。この方が教室をもっとエキサイティングなものにできると思うからだ。

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