Facebook Messengerボットが決済に対応〜TechCrunch Disrupt SFで、David Marcus氏が機能強化の裏側を明らかに

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Facebook の VP David Marcus 氏は、ユーザは Facebook Messenger アプリから抜けることなく、ボットが決済を受け付けられるようになった、と話した。

決済機能は、今日(アメリカ太平洋標準時12日)発表された、Facebook Messenger のバージョン1.2へのプラットフォーム更新で追加される機能の一部だ。これまでは、Messenger を使う事業者や企業は、ウェブブラウザやアプリ上で、トランザクションを完了する必要があった。Messenger アプリ上で決済ができるようになることで、中国で WeChat(微信)が実施しているような、対話型コマースのプラットフォームへとまた一歩近くことになる。

インドのスタートアップ Niki.ai が2週間ほど前から Messenger 経由で決済の受付を始めている。Marcus 氏によれば、一般的なモバイルウェブサイトに比べ、この Niki.ai による対話型決済では成長が10倍に上っているそうだ。

ニュースフィードの中のボット広告が挿入されるようになり、Messenger 上では、これまでボットができなかったことが可能になる予定だ。

Facebook は今日、同社の記事投稿の中で次のように述べている。

今月、ニュースフィード広告のリンクで、Messenger アプリに誘導される機能をリリースする。広告主が、ニュースフィード広告のリンク先を Messenger に指定すると、「Shop Now(いますぐ買う)」とか「Learn More(より詳しく)」といったユーザを Messenger へ導くリンクボタンを広告の中につけられるようになる。ニュースフィード広告でクリックすると、そこからすべて Messenger 上で新しいスレッドを開かれることになる。

CEO の Mark Zuckerberg 氏が Messenger API を4月に公開して以降、3万4,000人以上の開発者が3万件のボットを開発している。

世界最大のソーシャルネットワークでチャットプラットフォームの Facebook は、複数のモバイル決済企業とも協業している。

Marcus 氏は、サンフランシスコで開催中の TechCrunch Disrupt のステージで、次のように述べた。

決済機能を提供する、ほぼすべての企業と窯業している。PayPal とも、Skype とも、Stripeとも、Visaとも、MasterCardとも、American Expressとも、Braintree ともだ。

このステージで、Marcus 氏は、当初のボットの立ち上がりや、Facebook が(ボットの)エコシステムをどのように作ろうとしているかについても語った。

4月にローンチしたボットのプラットフォームで、改善すべき点や不足している機能を尋ねられると、エコシステムの形成にはしばらく時間がかかるとし、Facebook はまず、「そこに杭を立て、API を使って新たな機能を作り始めた開発者や企業が、それを実現できるようにすること」に注力していると答えた。

ボットの盛り上がりがあまりにも速く、我々が提供していた基本機能では、従来のアプリインターフェイスや体験を置き換えるには十分ではなかった。そこで、この数ヶ月間は機能強化に注力してきた。(Marcus 氏)

ボットが導入された4月以降、Facebook Messenger には、マーケティングや購読型メッセージの送信機能に加え、メニュー、カード、ボタン、回転機能などが追加されてきた。

【via VentureBeat】 @VentureBeat

【原文】

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