South China Morning Post の報道によると、中国の配車アプリ大手 Didi Chuxing(滴滴出行)は、国際クレジットカード決済と英語インターフェイスの導入テストを実施している。
この報道では、週末に複数のユーザが英語のインターフェイスが表示されるのを確認したとしており、目的地、ピックアップ場所、検索結果が英語かピンインで表示されたとのことだ。決済ページは中国語のままだが、利用者は国際クレジットカードも登録が可能となっている。
以前は、利用者は中国のオンライン決済プラットフォームである WeChat Pay(微信支付) か Alipay(支付宝)でしか決済できなかった。
現在のところ、英語から中国語にインターフェイスを戻す選択肢は提供されていないが、この報道によれば、Didi はいずれ、二ヶ国語の選択肢を提供することになるだろうと伝えている。導入がうまく進めば、Didi が Uber の中国部門を昨年買収した時以来残されていた不便な部分が改善されることになる。Didi の新しい Uber China アプリはすでに全ての海外クレジットカードを受け付けるようになっているが、インターフェイスは中国語でのみ利用が可能だ。
つまり、配車アプリを頼りにしている中国にいる外国人は置き去りにされてきたが、これが Didi の二ヶ国語対応によりすべて改善されることになる。
その上で、これは Didi が世界市場でさらにアグレッシブな戦いを挑むであろう予兆かもしれない。同社は昨年、アジアを拠点とする Grab と Ola という配車アプリに出資を行なっている。さらに先週、Didi は新しい国際ビジネス部門のローンチを発表している。
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