シンガポールのOOjiBO、プレシリーズAラウンドで360万米ドルを調達——アジアの銀行口座を持たない人にモバイル完結型金融サービスを提供

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(左から)エージェント・ビジネス・ディレクター兼共同設立者 William Pu 氏、ビジネス開発ディレクター兼共同設立者 Wong Hok Siong 氏、CEO 兼共同設立者 Yeng Fook Hoo氏
Image Credit: OOjiBO

シンガポールを拠点とするフィンテックのスタートアップ OOjiBO は、Centurion Private Equity がリードするプレシリーズ A ラウンドで500万シンガポールドル(360万米ドル)を調達した。Centurion のディレクター Wong Kok Hoe 氏が案件の管理をしたのち、OOjiBO の取締役として参画した。

モバイル決済プラットフォームの同社は、今回獲得した資金を東南アジアの新興2か国(インドネシアとタイ)でのサービスローンチに活用する計画だ。また、同社がサービス展開している地域において国際送金業務も開始する予定。OOjiBO が現在利用できるのはミャンマーのみ。

2014年11月設立の OOjiBO は、銀行業界で40年のキャリアを持つ共同設立者兼 CEO の Yeng Fook Hoo 氏が立ち上げた会社だ。現在60代の Yeng 氏は OOjiBO を設立する前、GHL System という東南アジア最大のクレジットカードターミナル兼決済システムの企業を立ち上げ、これを上場させた。同社を15年率いた後にリタイアした。

その3年後、リタイアから復帰した同氏は、同じく金融業界で勤務経験のある William Pu 氏、Wong Hok Siong 氏とともに OOjiBO を起業するに至った。

OOjiBO によると、同社のソリューションは、携帯電話でフルサービスの銀行システムとして機能するという。P2P 送金から小売決済、当座預金、e コマース決済、国際送金、入金・出金、デビットカード・クレジットカードの仮想化、公共料金支払い、携帯料金のチャージなど、あらゆるサービスを提供する。

このサービスは電話の種類に左右されないので、スマートフォン、フィーチャーフォンのいずれでも使える。データ通信環境が貧弱、もしくはまったく使えない地域でも、OOjiBO のシステムは自動的に STK(SMS)フォーマットにスイッチしてくれる。 このソリューションにより、地方に住む人や頻繁に停電に見舞われる地域への金融サービスの提供が可能となった。

OOjiBO は e27に対しこう語った。

モバイルネットワークのみで動作するよう設計しましたので、他のインフラや既存の銀行システムとの完全統合を必要としません。それにより、サービス地域の拡大や銀行業務にかかる費用を大きく下げることができました。基本的に、既存のデバイスがあれば、インストールや設置を要するインフラは不要です。

従来はフロントエンドシステムに依存している他の多くの e ウォレットやデジタルプラットフォームとの差別化要素として同社が有する中心的な機能は、その代理店ネットワークだ。

OOjiBOはこのようにコメントしている。

当社では、支店ゼロの銀行を作るために自社の代理店ネットワークを運営しています。私たちはオフライン2オンラインモデルの信奉者です。自社でネットワークを保有することにより、自ら費用構造をコントロールすることができ、他者に依存しなくて済むのです。

代理店ネットワークを持つことで、以前にはサービスを提供できなかった、例えばミャンマーのカチン州などにも対象地域を広げることができました。カチン州はまだ内戦状態が続く山間地帯ですが、当社の代理店ネットワークを通して、この地域で必要とされる金融サービスを提供していくことができます。

同社のシステムでもう1つの中心的な機能は、セキュリティだ。

OOjiBO は暗号化とキーローテーションシステムを実現できるハードウェアとソフトウェアのセキュリティチップを開発している。KYC(Know Your Customer、顧客確認)の水準と決済金額の上限に応じて、同社はセキュリティチップとモジュールを備えた SIM ステッカーを発行する。これは、送受信の取引の都度、暗号化を行うものだ。

【via e27】 @e27co

【原文】