
Image Credit: Kik
Kik Interactive は本日(8月29日)、同社の暗号通貨 Kin の発行に向けたトークンディストリビューションイベント(TDE)を9月12日の太平洋時間午前6時に開始すると発表した。5,000万人の月間アクティブユーザを誇るチャットアプリ Kik のケースは、非ブロックチェーンの企業がブロックチェーンに進出し、新たな機会を切り開く初の主要事例の1つとなる。
同社は1兆 Kin のトークンを1億2,500万米ドルで販売する計画であると Kik Interactive の報道担当は声明で VentureBeat に語った。このうち5,000万米ドル分は、4,880億 Kin のトークンを対象とするプレセールで販売済みだ。 プレセールでの投資家には、Blockchain Capital、 Pantera Capital、Polychain Capital など、ブロックチェーン専門の有名な投資企業が名を連ねた。
暗号通貨ヘッジファンド Polychain Capital のプリンシパル・ベンチャーパートナーの Ryan Zurrer 氏の発言を Kik のブログ投稿がこのように引用している。
現時点で Kik は、 暗号通貨市場に参入した消費者向けサービス企業では最大規模です。今回の動きは業界にとって画期的なことです。
デビットカードや PayPal などを通じた決済を可能としている Facebook Messenger や Telegram といったチャットアプリとは対照的に、Kik は、同社の暗号通貨をベースとする包括的なエコノミーを作る計画だ。
5月に発表された当初、Kin は Kin Foundation により管理、配信されるとされた。Kin の一部は、Kik ユーザに提供されると思われる。Kin の報酬プログラムは、エンゲージ体験を作り出したボットのデベロッパーやサービスプロバイダに支払われるよう設計される。
Kin は、イーサリアムのブロックチェーンをベースとする ERC20トークン。
エンゲージメントに基づいてデベロッパーに支払いを行おうとしているのは Kik だけではない。
8月、Kik 上で最も人気のあるボットの1つ Sensay は、Sense という自らの暗号通貨をローンチする計画を明らかにした。当初、Sense は Sensay ボットを通して助言をした人に支払われるとされていたが、同じくイーサリアムをベースとするこの暗号通貨は、ボットのデベロッパーや他のネットサービスプロバイダ向けに利用できるようになるかもしれない。新規仮想通貨公開(ICO)は10月10日に予定されている。
8月には Amazon も、同社の音声アプリで生み出したエンゲージメントのレベルに応じて Alexa Skill のデベロッパーに支払いを始めるとコメントしていた。
【via VentureBeat】 @VentureBeat
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