中国のフードデリバリー産業の成長率が4年ぶりの低水準に【レポート】

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A delivery driver picks up an order in Shanghai on March 22, 2019. (Image credit: TechNode/Cassidy McDonald)

モバイルインテリジェンス・プラットフォーム「Trustdata」のレポートによると、中国における2019年のオンラインフードデリバリー市場の取引量が4年ぶりに低い成長率になる見込みだという。

重要視すべき理由:2015年に爆発的に伸びた中国のフードデリバリー市場は、その後テック大手のMeituanやEle.meが登場し、急成長を遂げた。 しかし市場が成熟するにつれ、成長率は次第に低下している。

  • 今年の年間伸び率は約30%で健全な状態ではあるが、2018年の55.4%および2017年の65.7%と比べるとはるかに低い。
  • フードデリバリー産業が成長を続けるに伴い、食の安全や使い捨て包装材の使用に端を発する環境問題に焦点を当てるよう、同業界に求める声が高まっている。

詳細情報:レポートによると、2019年の同部門の取引量は、前年比で30.8%拡大し、6,035億人民元(862億米ドル)に達すると予想されている。

  • 今年の取引量に関して、第1四半期は1,200億人民元、第2四半期は1,430億人民元、第3四半期は1,790億人民元に達した。
  • Trustdataの調査レポートによると、オンラインフードデリバリーサービスの市場浸透率は、2018年の10.8%よりも上昇し、2019年は14.2%に達すると予想されている。
  • 中国のオンラインフードデリバリー利用者は若い年齢層が圧倒的に多く、80年代と90年代以降の世代が3分の2近くを占める。
  • オンラインデリバリーの大半をフード関係が占め、これに続くデザート・ドリンク部門は、第3四半期で成長率前年比88%上昇した。
  • レポートによると、男性利用者の注文はフード関連が多く、一方で女性利用者の注文は異なるカテゴリーにまたがっているという。

背景:何年にもわたり市場シェアを拡大するために資金が投入されてきたが、中国のオンラインフードデリバリー市場の明らかな勝者は2社となった。

  • リサーチ研究所Analysysのレポートによると、Meituanの市場シェアは65.1%、Ele.meの市場シェアは32.8%、そして残りの2.1%はそれ以外を合わせたものだという。

【via TechNode】 @technodechina

【原文】

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