インドのテレコム最大手Reliance Jio、FacebookやKKRらに続き新たに14億米ドルを調達——ここ1ヶ月強での調達額は130億米ドルに

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インドの Reliance Industries のデジタルサービス部門 Jio Platforms は、アブダビ投資庁(ADIA)の完全子会社から7億5,200万米ドル、アメリカに拠点を置く Silver Lake と共同投資家から6億400万米ドルを追加で調達したと発表した。

評価額650億米ドルとされる Jio は、1ヶ月強で Facebook、Vista Equity Partners、General Atlantic、KKR、Mubadala からの資金を調達し、合計130億米ドルを調達したことになる。

Image credit: Reliance Jio

ADIA は Jio に 1.2%の株式を取得し、Silver Lake の投資は完全希薄化後ベースで2.1%の株式を取得することになる。Silver Lake と共同投資家は、先月7億4,700万米ドルの出資を発表していたが、今回の出資を受けて Jio に合計14億米ドルを投資したことになる。

アメリカの研究機関 SWF 研究所(Sovereign Wealth Fund Institute)によると、ADIA は約5,800億米ドルの資産を持つ世界最大級のソブリン・ウェルス・ファンド(政府系ファンド)の一つだ。

ADIA のプライベート・エクイティ部門エグゼクティブ・ディレクター Hamad Shahwan Aldhaheri 氏は、次のように述べている。

Jio Platforms はインドのデジタル革命の最前線にあり、大きな社会経済的発展とテクノロジーが人々の生活や働き方に与える変革的な効果から恩恵を受ける準備ができている。

インド全土で3億8,800万人以上の加入者を抱える Jio Platforms のデジタルエコシステムは、ネットワーク、デバイス、アプリ、コンテンツ、サービスなどで構成されている。これにより、小規模事業者、マイクロビジネス、農家など、インド全土13億人の人々と企業がデジタルなインドを実現することができるようになると考えられている。

Statista によると、インドにはは5億6,000万人以上のインターネットユーザがいて、中国に次ぐ世界第2位のオンライン市場だ。また、今年時点でのインターネット普及率は約50%となっている。2023年には、インターネットユーザは6億5,000万人以上に達すると予想されている。

Jio は、インドの通信・インターネット業界で、Airtel や Vodafone に対抗している。先週、アメリカの EC 大手 Amazon が Airtel へ20億米ドルの出資を目指して交渉中であることが報じられたばかりだ。Amazon にとってインドは重要な市場であり、同国での事業拡大のためこれまでに約65億米ドルを投じている。

【via Tech in Asia】 @Techinasia

【原文】

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