SOPマネジメントプラットフォーム「Teachme Biz」運営のスタディスト、コンサルティング事業を開始

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Image credit: Studist

ビジュアル SOP(標準作業手順書)マネジメントプラットフォーム「Teachme Biz(日本サイトグローバルサイト)」を運営するスタディストは17日 Zoom 上で記者会見を開き、Teachme Biz の導入コンサルティングサービスを正式開始することを明らかにした。コンサルティングサービスについては、昨年4月の資金調達の際、2020年8月から大手企業を中心に累計12社(当時時点)で PoC 展開してきた Teachme Biz の導入コンサルティングサービスを強化することを明らかにしていた。

記者会見では、コンサルティングサービスが SaaS 販売(Teachme Biz)の1割程度に相当する売上を上げていることが明らかにされた(下図参照)。スタディストでは、Teachme Biz の SaaS 事業、コンサルティングサービス、2020年11月にローンチした、小型スーパーやドラッグストアなどチェーン展開する小売業向けのコミュニケーションプラットフォーム「Hansoku Cloud」の3つの軸でさらなる成長を目指す。

グラフからは、コンサルティングサービスが SaaS 販売(Teachme Biz)の1割程度に相当する売上を上げていることがわかる。画面右端は、説明をする代表取締役の鈴木悟史氏(下)と取締役副社長 コンサルティング部長の庄司啓太郎氏(上)。

スタディストでは、Teachme Biz 導入ユーザまたは潜在ユーザから、導入前の課題抽出や導入計画、Teachme Biz 導入時のオンボーディング、導入後の効果検証や周辺業務についても支援してほしいとの声が寄せられていたという。スケーラビリティの観点から、コンサルティング事業は SaaS モデルとは異なる成長計画を立てる必要があるが、スタディストではすでに SaaS 事業が確立していることから、SaaS への流入ユーザを増やす効果が期待されると考え、今回のコンサルティングサービスの本格実施に踏み切ったようだ。

コンサルティング事業では、得意領域を持つパートナー企業との連携も想定しており、今年2月にはオペレーションカメラ分析、3月には組織生産性サーベイ、4月にはゼロイチオンライン(複数企業に対するオンラインコンサルティング)に特化した連携サービスを立ち上げるほか、業務 BPO やイクセイ BPO(顧客企業の業務マニュアル化と一括受託)、運用 BPO(Teachme Biz 運用管理業務を一括受託)など、他サービスとのパッケージ化や BPO での収益安定化にも力を入れる。

スタディストは2010年3月に創業。資格・経験や感覚的なノウハウに依存しない職業が約9割との調査結果をもとに、これらが何らかの形で「仕組み化」可能との判断から Teachme Biz の開発に着手し2012年末に正式ローンチ。製造業・小売業・飲食業などに多く利用され、本日時点でアカウント数は35.6万件超、登録された SOP 数は67.8万件超に達している。同社は昨年4月、推定シリーズ D ラウンドで18.5億円を国内外の投資家から調達した。INITIAL によれば、時価総額は前回ラウンド時の約3倍の206億円超と推定されている。

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