LayerX、「バクラク」と経費精算連携できる法人カード発行へ——カード発行の仕組みに「Xard」採用

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LayerX 福島良典氏(左)、プロダクトオーナーの秋田康男氏(右)
Image credit: LayerX

<26日18時30分更新> 本稿初出時、paild、UPSIDER はクレジットとしましたが、それぞれ、プリペイド、プリペイドかクレジットに訂正しました。

LayerX は26日、オンラインで記者会見を開き、法人カード「バクラクビジネスカード」の発行を開始すると発表した。クレジットカード形式(ポストペイド)で、ユーザ企業が社員に対し、バーチャルカードを9月以降(先行ユーザは8月以降)、リアルカードを年内に発行できるようにする。

バクラクは LayerX が昨年12月に発表したブランドで、昨年1月に「バクラク請求書(旧称:LayerX INVOICE)」、昨年4月に「バクラク申請(旧称:LayerX ワークフロー)、昨年12月に「バクラク電子帳簿保存」を発表している。

LayerX は5月に法人支出管理(ESM: employee  spending management)に参入することを発表、バクラクに経費精算機能の追加と法人カードの発行を始めることを明らかにしていた。なお、インフキュリオンによれば、バクラクビジネスカードのカード発行バックエンドには、「Xard(エクサード)」が採用されていることが明らかになっている。

Xard は Kyash が2019年4月にローンチした自社ブランド Visa カードの発行プラットフォーム(当時のサービス名は「Kyash Direct」)で、2020年10月にインフキュリオンが事業譲受していた。Xard はこれまでに、マネーフォワードの「マネーフォワード ビジネスカード」、クラウドキャストの「Staple カード」の発行にも利用されている。

この分野では、クラウドキャストがクラウドと法人カードを連携させた「Staple(ステイプル)」を展開するほか、Handii の「paild」UPSIDER などもよく似たサービスを提供している(但し、Staple と paild はプリペイド。UPSIDER はプリペイドかクレジット。バクラクビジネスカードはクレジット)。

先行する各社に対するバクラクビジネスカードのアドバンテージとしては、ユーザ企業の経理部門が各社員に付与する与信枠を設定するプロセスだろう。LayerX はバクラク申請をリリースしているため、ここで承認を受けた稟議に紐づく形で各社員に与信枠を設定する、ということもシームレスに対応できるようになるだろう。

経費精算自動化の分野は、にわかにレッドオーシャン化しつつある。海外に目を転じると、世界的なユニコーンとしては、アメリカの Brex や Ramp、デンマークの Pleo、フランスの Spendesk、ブルガリアの Payhawk、中国の Fenbeitong(分貝通)などがある。

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