STORES.jpやBASEのようなインスタントなコマースサービスの戦いは、単なる出店数競争からより具体的な結果を求めるステージに移りつつあるようだ。
STORES.jpを運営するブラケットは7月29日、集客支援を可能にする『プロモーション機能』を公開した。設定をオンにするだけで提携するECナビや価格comなどのEC検索系メディアに販売する商品情報が公開され、集客導線を作ることができる。
完全な成果報酬型で、サイト経由での売買が成立した時にのみ、販売価格の10%をブラケット側に支払うことになる。
具体的にはMSNで実際にフィードされているこの検索結果のように、提携先サイトの商品検索結果として表示されるようだ。提携先とは販売手数料をレベニューシェアする形で連携し、年内には数十サイトに増やす予定だという。なお、この連携にはGMOメイクショップのサービスが一部使われているそうだ。
インスタントなコマースサービスの出現で、従来のASPなどのカートに比べ、安価で簡単に決済などのインフラを含めたサイトを立ち上げることができるようになった。結果的に加速度的なスピードでの店舗増加には繋がったが、集客についてはあまり手をつけられていなかった。広告はプロでも扱いが難しい分野だ。
今回はこの課題を今までのようなシンプルな方法で解決しようとしている。今後の連携サイトにはおそらく、提携が発表されているZOZOTOWN関連のサイトなども視野にはいってくるだろう。
ちなみにライバルとなるBASEはiPhoneアプリのリリースと同時にキュレーション・モールを立ち上げ、店舗紹介を開始している。
「STORES.jpではオンラインストアがとにかく簡単に作れるというイメージも強化しつつ、売る導線はどうするのかという点にも積極的に回答をご用意するつもりです。提携でアパレル系サービスになるわけではないので、引き続き同じ路線で突っ走ります」(ブラケット代表取締役の光本勇介氏)
BASEはこれまで大きな提携などはせず、地道に独自の路線を進んでいる。一方でSTORES.jpは今回もGMOメイクショップとの連携をリリースに明記するなど連携路線が伺える。この両者の戦略の違いなども含め、結果が出てくる頃にまた数字などをお伝えできればと思う。
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