台湾のレストラン口コミサイト「iPeen(愛評網)」がNECから約4.5億円を調達

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台湾のレストラン口コミサイト「 iPeen(愛評網)」は先頃、第三者割当増資により、NECから500万ドル(約4.5億円)を調達したと発表した。iPeen にとっては最大の株主となり(全体の約20%)、2011年3月の CyberAgent Ventures による100万ドルの出資に続き、日系資金からの出資を受け入れることとなった。

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左から、NEC新事業推進本部長代理・井手伸博氏、iPeen CEO 何吉弘氏、台湾NEC社長・大和正幸氏
(写真提供:iPeen)

iPeen は2006年12月に創業したレストラン情報の口コミサイトで、契約クライアント(レストラン)は2000社、これまでに25万件に上る消費者体験の文章が投稿され、24万人のユーザを有する。サイトへのリピーターではないビジターの流入数は毎月700万件を超え、2012年の売上は4000万台湾ドル(1.2億円)を超えた。

iPeen を運営する、紅谷資訊(ホンクー・ズシン)の何吉弘(ホー・ジーホン)CEOは次のように述べている。

「NECが参加してくれたことにドキドキした。しかし、これは今後、我々の責任がさらに重いものになることを象徴している。今後、NECとしっかり協力し、積極的にさまざまなサービスを開発し、情報を効率的に提供できるものにしていきたい。現在の環境や科学技術に対応して、ユーザにPCやモバイルで情報を提供するだけではなく、さらに多くのネットワークやリアル・サービスとも連携していきたい。」

NEC によるiPeen への出資は、台湾のレストラン市場全体の将来や、長期にわたって蓄積してきたレストラン情報やユーザのSNSの活動を評価してのもので、中国市場への進出を意図するものではない。今後、 iPeen はNECと共同で台湾に新しいビジネスモデルを構築する計画だ。NECの新事業推進本部本部長代理・井手伸博氏は、「昨年、初めてパートナーを選ぶ協議をしたとき、NEC社内では、iPeen は異議なく重要な選択肢として名が挙がった。」と述べた。

将来の計画については、何吉弘CEOは次のように述べている。

「現在提供しているビジネスモデルに加え、ブランドや消費者にビッグデータ分析を導入していきたい。これによって、消費者と店舗にはより緊密な関係が形成され、本当のO2Oサービスが築き上げられるだろう。」

今後、2015年のIPOを目標としている。

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