写真集約アプリのCoolirisがBaidu(百度)と提携、中国のクラウドやアプリストア・ユーザへのリーチを強化

SHARE:

baidu-cooliris-logos

とにかく世界各国の、できるだけ多くのソーシャルメディア・プラットフォームと連携すること。それが Cooliris のミッションのようだ。

26日、Cooliris は中国の Baidu(百度)との提携を発表した。今回の提携を受けて、Baidu のクラウドサービス Baiduyun(百度雲)のユーザは、同クラウドに保存された写真を Cooliris アプリ上でも閲覧できるようになる。

これまでに、Cooliris は Facebook、Instagram、Google Images、RenRen(人人)、 Tencent(騰訊)、Yandex(Яндекс)、Evernote 、Tumbler、DropBox、SkyDrive との連携を実現させており、今回で中国とのインターネット・サービスとは3社目の連携となる。他サービスから取り込んだ写真を Baiduyun に保存する機能はサポートされていないが、数週間のうちに機能追加される予定だ。

cooliris-cameraroll去る7月、Baidu はモバイルアプリストア「91 Wireless(91無線網絡)」を19億ドルで買収しており、Baidu が手にしたこのアプリ流通チャネルは、中国でユーザを増やしたい Cooliris にとっても有効に活用することができるだろう。他方、Cooliris はアメリカや東南アジアに多くのユーザを有しており、海外展開を図りたい Baidu にとってもブランド拡大のメリットが享受できる。

今年3月、CEO をはじめとする Cooliris のエグゼクティヴは、日本でのパートナー探しを目的として東京に滞在していた。Cooliris はロシアや中国などの現地ソーシャル・ネットワーク等との関係を深める一方、日本のサービスやスタートアップとの連携が進まない点にはいささか疑問が残る。NTTドコモからも資本が入っているので、ドコモの関連サービスやドコモ・イノベーションビレッジに参加しているスタートアップとの連携に期待したいところだ。

(一部未確認の情報が含まれるが、Cooliris へのドコモ・キャピタルからの出資は、シリコンバレー駐在のチームが主導になって実施されており、東京のチームはあまり深く関与していない。また、以前、Cooliris には東京駐在のゼネラルマネージャーが居たが、その人物は既に退任している。日本のサービス各社との連携が進まないのには、そのような事情が背景にあるのかもしれない。)

Members

BRIDGEの会員制度「Members」に登録いただくと無料で会員限定の記事が毎月10本までお読みいただけます。また、有料の「Members Plus」の方は記事が全て読めるほか、BRIDGE HOT 100などのコンテンツや会員限定のオンラインイベントにご参加いただけます。
無料で登録する