動画制作のCrevo、CAVとBDVから1億円を調達、公開約1年で累計依頼総額1億円へ

by Takeshi Hirano Takeshi Hirano on 2015.2.25

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クラウドソーシングの方式でプロクリエイターを直接選び、動画制作を依頼できるプラットフォーム「Crevo」を運営するPurpleCowは2月25日、サイバーエージェント・ベンチャーズおよびB Dash Venturesを引受先とする第三者割当増資の実施を発表した。

調達した金額は総額約1億円で払込日や割当株式の比率などの詳細は非公開。また、これに伴い、25日付で社名を「Crevo株式会社」に変更することも伝えている。

Crevoの公開は2014年3月。これまでに依頼した企業数は250社を超え、累計の依頼総額は1億円を超えるという。Crevo代表取締役の柴田憲佑氏の話では、既に単月での黒字化も達成する月が出ているそうで、今後、調達した資金を元に現在開発中の動画制作支援システムの開発強化やマーケティング、および営業の増員を実施するということだった。

さてさて、国内も動画がいよいよ本格的に量産時期に入ってきたようだ。Crevo以外にも国内でオンラインで直接クリエイターに依頼ができるタイプの事業者としては、TVCMの実写映像まで制作を可能にしたViibarとニュージーランド創業で先ごろ日本に拠点を立ち上げた90 Seconds Japan、少し毛色は違うがランサーズと提携したLOCUSなどもこの流れに入ってくるプレーヤーのひとつだろう。

彼らに共通するのは動画制作のコストや期間等が従来方法よりも圧縮されていることだ。

特にTVCMなどで使用される映像の品質というのは、ナショナルクライアントになれば数百万円、一千万円といった単位が当たり前になってくる。工程も複雑で、タレントのブッキングから制作に関する細かい段取り、スタッフのアサインなどなど、いわゆる間に入る「広告代理店」「映像制作会社」の独壇場だった分野だ。

この中間コスト、時間をオンラインで効率化しようというのがCrevoやViibarといったプレーヤーだ。ただ、私は以前から何度か書いている通り、この非常に属人的な工程をオンラインでちょちょいとつなぐだけで効率化できるということに懐疑的だった。ーーしかし、いい方向で彼らは裏切ってくれている。

Crevoもまた、Viibarとは別のアプローチで効率化を実現している。つまり、アニメーション動画への特化という方法だ。実写と違い、アニメーションの場合はキャスティングや撮影現場のロケハンなど大きく工数・コストのかかる手順を省略できる。アニメーションなら制作工程を細分化して分業するのも比較的やりやすい。

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人的リソースもクラウドソーシングならではのスケールを実現させている。

Crevoは通常、動画制作を希望するクライアントからの依頼を営業で一次受けし、実際に依頼となった場合、そこからクラウドソーシング側でディレクションを担当できる人材に具体的な工程管理を移管する。

このディレクションする人材がさらにCrevo内に登録されているクリエイターをクライアントと一緒に選定し、イラスト、動き、ナレーションなどの工程ごとに制作を進めて動画を完成させる。柴田氏の話では、現在 Crevoの人員が12名ほど、Crevo内でディレクションができる人員が60名で、さらにそこにクリエイターを合わせると800名ほどの全体像になるということだった。

取材時点で60件ほどの案件を回しているということだったが、もし、10人程度の制作会社でそれをやれと言われたら私は嫌だと思った。クラウドソーシングならではの拡大方法だと思う。

現在Crevoではタスク管理に専用のシステムが稼働しているのだが、今回の調達でこの開発を強化し、クラウドで繋がるクリエイターとのコミュニケーションや工程管理の効率化をさらに推し進めることになる。ここが成功するかどうかでより大きくスケールするかどうかが決まるだろう。

「利用頂いたお客さんにはコストパフォーマンスを評価してもらえる一方で、これまで代理店に依頼していたような場合は、チェックが多かったりクライアントサイドでの工数がかかることが面倒と言われることもあります。どうしてもコストと工数はトレードオフなので難しい課題ではありますが」(柴田氏)。

リピートも多いようで、ユーザー向けに作ったお客さんが、次に社内向けの素材を作ったりという事例も出てきているということだった。

「動画って表現力も豊かだし、情報量も多い。すべての企業が動画を使えるようにしたいですし、制作の効率化を進めて更にその先にある効果検証などにも取り組んでいきます」(柴田氏)。

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