ニューワールド、ものづくり系分散型動画メディア+ECプラットフォームにピボット——事業会社やVCら3社から資金調達を実施

by Masaru IKEDA Masaru IKEDA on 2016.11.8

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福岡発で、現在は東京に拠点を置くニューワールドは7日、日本のものづくりの背景にあるストーリーを動画コンテンツで配信し、その延長でオンライン購入ができるサービス「CRAFT(クラフト)」を正式ローンチした。あわせて、同社は、福岡を拠点に家具やインテリアの通販やECサイトを運営するベガコーポレーション(東証:3542)、サイバーエージェント・ベンチャーズ(CAV)、ドーガンから資金を調達した。調達金額および調達ラウンドについては開示されていない。同社にとっては、2015年5月の CAV の Seed Generator Fund からの1,000万円の調達に続くものとなる。

ニューワールドではこれまで、ファッションEC への顧客誘導を図る「imanee(アイマニ)」、ファッション動画サイト「MIRROR(ミラー)」などを運用してきたが、今後、事業を CRAFT 一本にピボットし経営資源の集中を図る。なお、今回調達した資金は、主に EC サイト開発、動画制作、営業およびバックオフィスの人材獲得に充てる予定。出資に参加したベガコーポレーションからは、同社が持つ EC サイト運営上の技術やノウハウを CRAFT に取り入れるとしている。

CRAFT は日本の職人が作る、現代風にアレンジされた伝統工芸品などのライフスタイル雑貨を扱う、分散型動画メディアによるマーケティング+EC の機能を持つプラットフォーム。8月のローンチ以降、動画は Facebook 上の CRAFT ページで拡散され 2,900 近い「いいね」を集めている。ニューワールド代表取締役の井手康博氏によれば、現在は日本語でしか提供されていないが、商品の特性上、海外からのファンも多く、将来的には英語版を立ち上げる可能性もあるという。

日本のライフスタイル雑貨を紹介するメディアとしての機能も持ち合わせるため、販売導線の有無で見てみると、投稿動画のうち約7割が CRAFT の EC プラットフォーム「Craft Store(正式リリース前、1月にリニューアル予定)」上の商品販売ページへの誘導、約2割がクライアント(出稿者)の自社サイト販売ページへの誘導を含むものの、残りの約1割は購買誘導を伴わない純粋なメディアコンテンツで構成されているとのことだ。

EC サイトを訪れてもらうのではなく、ソーシャルメディアのタイムライン上を流れるコンテンツから潜在顧客に商品を購入してもらう「contextual commerce」というユーザ体験が隆盛の兆候を見せている。国内でも、例えば、料理動画メディア「DELISH KITCHEN(デリッシュ・キッチン)」などを運営するエブリーは、創業から9ヶ月目の今年6月に6.6億円の大型調達を実現させているが、アーリーステージで多額の調達が実現した背景には、(現時点では提供されていないが)contextual commerce に対する高い期待感があるとされる。

ニューワールドのここからの展開にも注目したいところだ。

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今年8月に東京で開催された、トーマツベンチャーサミットに出展された「CRAFT」
Image credit: Neworld

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