カスタマサポート・プラットフォームのZendeskが日本法人を設立

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【原文】

zendesk-logo-280x179オンライン・カスタマサポート・プラットフォームの Zendesk が日本に正式に進出し、昨夜(原文掲載日3月13日)、東京で Zendesk 株式会社のローンチが発表された。このイベントの前日、私は CEO の Mikkel Svane 氏と会う機会を得た。日本市場へのアプローチについて少し話を聞いてみた。

現在、Zendesk の顧客はアジア太平洋地域に3,000社、そのうち日本の顧客は100社である。(昨年、日本語でもサービスが利用可能になった)。同社が英語圏でビジネスを始めたこともあり、アジア太平洋地域の顧客の多くはオーストラリアとニュージーランドだが、最近、他の国々でも顧客を増やしつつある。Mikkel 氏は次のように説明してくれた。

最近、いくつかの新市場で顧客が増えつつあり、日本もその一つです。日本は巨大で、単一で、拡大の可能性がある市場ですね。我々は創業まもない頃から、互いに尊重しあえるパートナーと協業できたのは幸運でした。文化の交流は重要なことであり、これこそが Zendesk の DNA だと言えます。我々のチームは国籍のるつぼです。我々は忍耐し、多くを学び、長期にわたって市場にコミットします。

Zendesk チームの日本進出をCEOが認めたのは、日本市場には不思議の一言では片付けられないものがあるからだ。アジア市場への進出を図る、他の西洋の会社と同じく、適切なローカル人材とローカル・パートナーを見つけることがカギになる。

どのような Zendesk 製品、どのような Zendesk 文化が日本で通用するか、それらを見極める上で、我々は日本で雇用するスタッフに多くを依存することになるでしょう。アーリーアダプタ企業と共に歩むことで足がかりを得たい。それが日本市場に臨む我々の姿勢です。このやり方には、非常に自信を持っています。

サービスを知ってもらうための活動

zendesk-japan-280x181読者の多くが知るように、あるハッカーが Zendesk のシステムに侵入、メールアドレスをダウンロードしたことが、去る2月ニュースになった。 Zendesk はこの事件で何が起きたかについては高い透明性を持って明らかにしたが、私はこの出来事が今後の顧客獲得、特に日本では大きな影響を及ぼすのではないかと感じた。Mikkel 氏は、サービスを購入しようとしていた顧客の中には、発生した出来事について、より詳しく知りたがる人もいたし、既存顧客の中には、質問してきた人も居たと説明した。

Zendesk はどのように脆弱性が攻撃されたかや、それに対してとった対策がどう再発防止につながるかを説明してきた。同社は先週、大企業と契約したとのことだが、これは顧客が Zendesk に信頼を置いている証拠と言えるだろう。

潜在顧客に Zendesk のサービスを知ってもらうため、Zendesk は他地域と同様に、bootcamps のようなイベントを開催している。日本では、初回の bootcamps は通訳を交えて開催されたが、2月に開催された直近の回では、ローカルパートナーの協力により、イベント全体を日本語で実施した。

面白いことに、Mikkel 氏と彼のチームは、日本の小規模企業と仕事するのは、どの国の小規模企業と仕事するのとも、さほど違いは無いと感じているようだ。Zendesk はアジア各国のスタートアップ・インキュベータと協業しており、日本のインキュベータとも協業したいと考えている。Zendesk は既に Open Network Lab と協業を開始しており、今後、さらに多くのインキュベータがこの流れに合流することが期待される。

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