「HocMoi」は海外のオンライン授業をベトナムにもたらす新たなスタートアップ

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ベトナムには設立してから1年足らずのスタートアップが最近かなり多くあり、教育はスタートアップが参入を試みている分野の1つだ。これまでに、そういった会社を2つ取り上げた。1つはオンライン授業を行なうために地元の教師を支援しているDeltaVietで、もう1つは児童教育用のタブレットを製作しているClassbookだ。そして今、オンライン授業分野に新たに参入してきたのがHocMoiだ。

HocMoiはオンラインの技能コース販売に特化しているUdemyのような複数の企業と提携してコンテンツへのライセンス料を支払っている。またHocMoiには授業内容をベトナム語に翻訳するコンテンツチームがある。HocMoiを設立したTran Ngoc氏によると、氏が直面してきた問題の1つは、ベトナムの専門家は自分の専門知識を積極的に示したがらないことだという。

「共有するという文化は当地ではあまり根付いていないため、 HocMoiはまず外国の授業からのコンテンツをシードすることから取り組んでいます。全31コースのうちベトナム語で提供しているコースは3コースのみです。他は全てUdemyのようなサイトからのコースです。」

「新しい学び」を意味するHocMoiは外国のコースを取り入れオンラインで提供するという点でDeltaVietとは異なる。DeltaVietは自社のプラットフォームでベトナム語のコースを行なうことにフォーカスしている。

HocMoiは8月のローンチ以来、サイトの有料登録ユーザ数は100名を超えている。一方、DeltaVietは500名を超える有料登録の学生を擁している。これはオンライン授業マーケットは依然として規模が小さいことを示しており、現在のところHocMoiやDeltaVietのビジネスが成功するかどうか定かではない。だが、ベトナムでの教育ニーズがあることは明らかだ。ベトナムにおける教育はグローバルなトレンドや経済に追いつこうと悪戦苦闘しているが、そこでは必ず教育を受けた人材が必要とされる。

残念ながらそのようなモデルが拡大し得るかどうかはまだ明らかではない。通信会社のスクラッチカードから収益の9割以上を得ているDeltaVietと違い、HocMoiは地元のNganLuong決済プラットフォームから100%利益を得ている。両モデル共まだ幅広いトラクションを得ているとは言えず、これが全体としてオンライン教育の制約要因になっていきそうだ。

【原文】

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